その土地の魅力あふれるおいしいものをお届けする通販サイト「ちいきの逸品」。
商品に込められた想いを取材しました。
公開 2023/07/06(最終更新 2024/03/13)

編集部 ゆりか
編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。
記事一覧へ親が楽しんで働く姿を見て志した菓子屋
父親が友人の菓子職人とにこにこしながら働いているのを見て、「楽しそうでいいな」と菓子職人を志した森信由紀(のぶゆき)さん。

父親の和洋菓子店「もりしん」で働き始めて10年目の時、ふと「自分の菓子がない」と思ったそうです。
引き継いだ味は好評だけど、自分の味も作ろう、と幼少の頃、おいしさに感動したブッセを研究。
膨張剤を一切使わず、卵白と卵黄の配合や生地の温度を研究することで、ふっくら厚いスポンジのブッセ「若葉の月」を作り上げました。
一口食べるとふわっとした生地と、たっぷり入ったクリームの上品な甘さが口いっぱいに広がります。
中のクリームは千葉県の特産品である落花生味とサツマイモ味の2種類を用意しました。
パッケージの商品名は書道にも精通している森さんが直々に書いたというこだわりようです。


理想の皮とあんを追求して作ったもなか「千葉日誌」
森さんはその後もあまたの菓子を開発しましたが、その中でも好評なのは「千葉日誌」というもなかです。
あんこに使用する小豆は全国生産量の1%にも満たない希少で、普通のものより高価な丹波大納言小豆を使用。
「食べてしっとり、お茶で流せばさらっと消える理想の皮とあんこ」を追求しました。
少し硬めで存在感のある粒あんと、さっくり香ばしい薄皮の絶妙なハーモニーで、さっぱりとした後味。
思わずもう一つ手が伸びてしまうおいしさです。

また先代から受け継いでいる代表的な菓子といえば、明治神宮献上銘菓である「みつわしぐれ」。
軟らかく煮た小豆に餅粉を入れて蒸し上げた白い皮で、こしあんとぎゅうひをロール状に包みこみました。
上品な見た目ともっちりとした優しい味わいが地元の人たちに愛され、千葉県優良推奨土産品・千葉市優良観光土産品としても認定されています。


楽しくやらないとおいしくならない
他にもポートタワーをイメージしたチョコレートサブレ「ちばの街」など、和菓子も洋菓子も幅広く扱っているもりしん。

38歳の時、森さんは先代から引き継いで、もりしんの社長になりました。
仕事をする上でのポリシーは「楽しむこと」だそうです。
「楽しくやらないとお菓子もおいしくならないし、買ってもらうのだからおいしいものを作りたい」
菓子愛であふれた森さんの力強い言葉が響きました。




にこにこ楽しそうにお菓子のことを話してくれる森さん。「父親から引き継いだ店だから味を変えるときは必ず相談する」とお父様をリスペクト、お父様も快く提案を受け入れたり、もっとこうしたらとアドバイスするそうで、素敵な関係だな、とジーンとしました。
ブッセのスポンジってこんなに厚かったっけ?と思ってしまうふわふわブッセも絶品です!
★この記事で紹介した商品は地域新聞社が運営する通販サイト「ちいきの逸品」で購入できます
