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商品に込められた想いを取材しました。

公開 2023/07/20(最終更新 2024/03/21)

広田 みずほ

広田 みずほ

埼玉県生まれの千葉県民。地域新聞社で広告の企画営業、編集部を経て現在広報担当。好きなものは東南アジアとハイボール。勝田台駅周辺の酒場放浪記を書きたい。★X(旧Twitter)★@tahirom2

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安房鴨川の大地が育む「長狭米」

大山千枚田
日本の原風景が残される「大山千枚田」は圧巻の絶景

鴨川シーワールドや鴨川温泉郷で知られる、千葉県屈指の観光地・鴨川市。

一年を通して温暖で過ごしやすく、海岸線に沿って植えられたヤシの木がリゾート気分に浸らせてくれます。

海のイメージが強い鴨川ですが、里山に目を移せばそこは豊かな米どころ。

北に清澄山系、南に嶺岡山系を望む山あいの長狭(ながさ)平野は、重粘土質の土壌と湧き水にミネラルをたっぷり含み、米作りに最適な環境です。

中でも標高90~150m、東西600mにわたって375枚の棚田が連なる「大山千枚田」は、農林水産省の「日本の棚田百選」に認定され、日本で唯一雨水のみで耕作を行っている天水田でもあります。

そんな長狭地域は江戸時代から良質な米の産地として知られており、そこで作られる「長狭米こしひかり」は、小さめの粒が生み出す心地よい食感と適度な粘りが特徴。香りや米のうまみがしっかり味わえると高く評価されています。

この長狭米の魅力を広め、米の消費量を増やしたいと、米を使った新しい加工品作りに乗り出したのが明治39年創業の老舗「米屋新蔵」です。

米屋新蔵
「多くの人に訪れてほしい」と、従来の米屋のイメージを覆すカフェのような店構え

米の食品ロスを削減しSDGsに貢献するお菓子を

米屋新蔵 斎藤英之さん
7代目・斎藤英之さん

現在米屋新蔵の代表を務める斎藤英之さんは7代目。安房鴨川で唯一、「米・食味鑑定士」の資格を持つエキスパートです。

伝統の長狭米を守るため、品質管理には一切の妥協を許しません。

集荷した玄米は低温倉庫で温度と湿度を徹底的に管理し、発注が入ってから一袋一袋丁寧に精米。米の栄養素を残しながらも白さにこだわるため、色彩選別機には2回通します。

長狭米 米屋新蔵
白さに自信があるからこそ透明のパッケージデザインに

その精米の過程で割れてしまった米や規格に満たない米は、これまで処分するしかありませんでした。

それを米粉にして再利用し、食品ロスを削減しようと開発されたのが「ぬれ揚げ煎」です。

米屋新蔵は「ちばSDGsパートナー」にも登録されており、食品ロス削減の取り組みに協力したいと購入するリピーターも多いといいます。

地元農家と安房鴨川を元気にしたい

米屋新蔵 ぬれ揚げ煎
「かつおとうめ味」「ひじきとごぼう風味」「和風チーズカレー風味」の3種類

「地元農家と鴨川を元気にしたい」という思いを込めたぬれ揚げ煎。

一番大事にしたのは、材料に地元のものを使うことでした。

「かつおとうめ味」「和風チーズカレー風味」には、「千葉ブランド水産物」に認定されている「房州産鰹節・花かつお」の粉末を使用。かつお節は主に勝浦漁港で水揚げされた、刺し身でも食べられるような生鮮カツオを原料としており、抜群のコクと風味を生み出しています。

「ひじきとごぼう風味」に使用しているのは、同じく「千葉ブランド水産物」認定品の「房州ひじき」。一般的には生原藻を乾燥したものを水戻しして煮熟・乾燥させますが、房州ひじきは生原藻からすぐに煮熟、・乾燥を行う独特の加工法を受け継いできました。そのため、太くてもやわらかく艶やかなのが特長。そんな房州ひじき本来のうまみと香りが味わえます。

鴨川ならではの本物素材を生かしたぬれ揚げ煎は、ぬれ煎餅とはまた違った食感で、しっとりの中にもサクサク感があります。子どものおやつにも、大人のおつまみにもおすすめです。一度食べたら止まらないので、1袋30gの食べ切りサイズなのもうれしいところ。

米屋新蔵では、ぬれ揚げ煎の他に、長狭米を自社製粉した米粉と地元純米酒、卵を用いてお店で一本一本手焼きする「純米ばうむ」も開発。鴨川に足を運んだ際には、お店に立ち寄って味わってほしい逸品です。

ぬれ揚げ煎は長年鴨川の地で商いを続けてきた米屋だからこそ作れた新名物。食べた人にしか分からない食感と鴨川の山海の幸を生かした味わいを、ぜひあなたも体験してください。


ひじきやカレーの風味と絶妙に合うのは、お米を使っているからだと実感します。
個人的には断然お酒のお供としておすすめしたい!
「大山千枚田」は以前から大好きな場所の1つでした。鴨川の美しい風景を思い浮かべながら味わってみていただきたいです。

「米屋新蔵」の店舗詳細

住所/千葉県鴨川市東町999-11
電話番号/04-7094-5588
営業時間/9:00〜17:00
定休日/日曜、祝日(電話でのご予約可)

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