タップダンスは、「タップス」と呼ばれる金属板を靴底の爪先(ボウル)とかかと(ヒール)に付けて、床を踏み鳴らしながら踊るダンス。
「スイング」では、60代と70代の4人が年齢を感じさせない軽やかなダンスを披露します。
公開 2023/08/01(最終更新 2023/07/25)

自分の求めていたことに出合えた!

1997年に誕生したタップダンスグループ「スイング」。
発足のきっかけは、市民劇団「座・劇列車」の公演にタップダンスシーンが加わったこと。
当時の団員でもあり、タップダンスの指導者だった櫻井レイさんに、団員数人が手ほどきを受けました。
翌年の公演のオープニングでもタップダンスを披露。
この時のメンバーの高久カナ子さん、酒井三和さん、入村(にゅうむら)信博さん、それに櫻井さんで結成されたのが「スイング」です。
今でも櫻井さんの指導の下で月3回、午後7時〜午後9時の練習を継続。
四半世紀を超えた現在も変わることのない熱い思いを抱いてタップに取り組んでいます。
「ずっとタップダンスをやりたいと思っていた時に(タップに)出合えた。もうずっと続けていきたい」と語る入村さんは62歳。
高校教諭でカタツムリの研究者、さらに市民劇団の代表を務める多忙な中でも、タップダンスへの情熱は失われないとほほ笑みます。
70代の高久さんと酒井さんも「昔から挑戦したいことだったので、櫻井さんとの出会いによって実現できたのはうれしかったです。音楽に合わせて踊ることは素晴らしいので、いくつになっても頑張りたい。そのためには、日常生活の中でけがをしないことが大切だと肝に銘じています」と話します。

表現の難しさも糧にさらなる高みへ

櫻井さんは、「タップダンスは、トウ、ボウル、ヒールをうまく使っていろいろな種類の音を出したり、強弱を表現したりしますが、それらを体得するには努力が必要。さらに曲に合わせて、メンバー4人がそろって音を出すのはなかなか難しいです。練習の時うまくいっても、舞台になると100パーセントにちょっと届かなかったりしますね。音で聴かせるリズムタップ、振りを舞台で見せるシアタータップなど、選曲に変化をつけて、これからもみんなの心を一つにして頑張っていきたいです」と笑顔で語りました。
ちなみに足元の板は縦140センチ、横90センチで各自が車で運べる大きさのベニヤ板。
これは床を傷つけないためのものですが、「いつか広い場所でダイナミックに踊れたら」と櫻井さんは目を輝かせます。
今秋、四街道市文化センターで開催される「市民芸能発表会」や「ダンシングフェスティバル」にも出演予定。
きっとすてきなパフォーマンスを見せてくれることでしょう。(取材・執筆/EKO)