柏の葉エリアの市街地に残る貴重な自然公園を維持・管理する、柏市のNPO法人「こんぶくろ池自然の森」の活動が、千葉県で初めての日本ユネスコ協会連盟「プロジェクト未来遺産」に登録されました。

公開 2023/08/22(最終更新 2023/12/15)

koji

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柏市在住。四季折々の季節の良さを探し歩いたり、地域の歴史的な名所・史跡を訪れたりするのが好きです。地域活動をいくつかやっています。農園を借りて野菜や花を育てています。Instagram/@koji_koji_39

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柏市役所で行われた伝達式

「プロジェクト未来遺産」とは、日本ユネスコ協会連盟が登録決定する制度で、美しい自然や伝統文化を未来に継承する努力を続ける、草の根の活動に対し授与されます。

2023年3月、同法人が千葉県で初めてこの「プロジェクト未来遺産」に登録されたのです。

「長年の地道な活動が評価されてうれしいです」、そう語るのは同法人顧問で、今年3月まで理事長を務めていた岡本曻(のぼる)さん。

去る7月15日、同法人の活動が「プロジェクト未来遺産」に登録されたことの伝達式が柏市役所本庁舎で開催。

現・理事長の萩原秀夫さんが、未来遺産委員会委員で琉球大学名誉教授の土屋誠さんから登録証を受け取りました。

こんぶくろ池自然の森 プロジェクト未来遺産
土屋さん(右)から登録証を受け取る萩原さん
NPO法人 こんぶくろ池自然の森  プロジェクト未来遺産
晴れやかな笑顔を見せるNPO法人「こんぶくろ池自然の森」の皆さん(前列中央の女性は太田和美・柏市長)

市民で育てる100年の森

同法人は「市民で育てる100年の森」をキャッチフレーズに、こんぶくろ池自然博物公園(柏市中十余二399の1)を活動フィールドとして、柏市から公園管理業務を受託しています。

会員数は2023年3月末時点で62人。月3回活動中です。

主な活動は、森の下草刈り、園路の整備、植物・昆虫・水環境などの調査をはじめ、野馬土手(のまどて)や掩体壕(えんたいごう)などの歴史的・文化的景観保全活動、イベント開催やハンドブック作成などさまざま。

岡本さんは「これからもっとメンバーを増やして、里山保全活動や調査活動なども充実させていきたい」と話します。

こんぶくろ池自然の森 標本展
6月に柏の葉アーバンデザインセンターで開催した標本展の様子

こんぶくろ池自然の森 標本展

こんぶくろ池自然の森 標本展

こんぶくろ池自然の森 標本展

「ちば文化資産」にも選定

こんぶくろ池自然博物公園は、柏の葉エリアの市街地に囲まれた東京ドーム4個分の広さの森と湧水からなる自然公園。

園内にあるこんぶくろ池と弁天池は、台地上に地下水がしみ出す珍しいタイプの湧水で、池から流れ出す水は、地金堀(じがねぼり)、大堀川を経由して、手賀沼の自然水源となっています。

園内には、貴重な動植物が多様性豊かに生息しており、1786種もの昆虫が確認されています。

今年3月、県民参加によって選定する「次世代に残したいと思う『ちば文化資産』」に追加選定されました。

「今年度に入って既に柏市内の9校の小学校が校外学習に訪れています」と岡本さん。

皆さんもこんぶくろ池の豊かな自然に触れてみては。

※問い合わせ
電話番号/04-7132-8800
NPO法人こんぶくろ池自然の森事務所(平日は柏市役所に転送) 
メール/info@konbukuroike.com
ホームページ/https://www.konbukuroike.com/index.html