福祉業界で20年働き、今年5月、八千代市内に就労継続支援施設B型「ネコパス」を開設した小野さん。

就労継続支援B型とは、一般企業に雇用されることが困難な障害者に対して就労に必要な訓練・支援を行う事業所です。

働き方の多様化に対応した支援を!就労継続支援B型 ネコパス代表 小野哲朗さん(印西市在住)
施設のDIYから料理まで何でもこなす小野さんは常に作業着姿

公開 2023/08/25(最終更新 2023/08/25)

広田 みずほ

広田 みずほ

埼玉県生まれの千葉県民。地域新聞社で広告の企画営業、編集部を経て現在広報担当。好きなものは東南アジアとハイボール。勝田台駅周辺の酒場放浪記を書きたい。★X(旧Twitter)★@tahirom2

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地域の保護猫活動に協力

「人とネコの通り道」という別称を持つネコパスでは、現在2匹の保護猫を預かっています。

同じ八千代市内の動物保護団体・一般社団法人Hug Ku-Me(ハグクミ)の活動に賛同し、協力していくことに。

小野さんは「猫たちは良い飼い主が見つかればここを卒業していきます。就労施設もゴールは社会復帰。あくまで『通り道』でも、居心地の良い場所を提供したい」と話します。

ネコパス開設後にやって来たのがトットちゃんとモグちゃん。

最初はかなり緊張していたそうですが、少しずつなじんで伸び伸びと過ごしています。

働き方の多様化に対応した支援を!就労継続支援B型 ネコパス代表 小野哲朗さん(印西市在住)
トットちゃん(上)とモグちゃん(下)

日々成長を感じながらプロの道へ

就労継続支援B型では、雇用契約を結ばずに軽作業などの対価である工賃をもらい自分のペースで働ける一方で、事業所によっては工賃の低さや、一般企業などで生かせるスキルを習得できないことが課題となっています。

長年こうした問題と向き合ってきた小野さんは、より実践的なスキルアップができる施設としてネコパスを立ち上げました。

「SNSやYouTubeなどが台頭し、コロナ禍を経て、働き方は多様化しました。技術さえあれば、フリーランスなどさまざまな選択肢が広がるはず」そう語る小野さんは、動画編集やホームページ制作、革製品製作などの他、就労施設としては珍しいEスポーツも取り入れています。

自ら腕を振るう昼食は、さながら飲食店のような本格派。

働き方の多様化に対応した支援を!就労継続支援B型 ネコパス代表 小野哲朗さん(印西市在住)
ある日の昼食はハンバーガーショップ風
就労継続支援施設B型「ネコパス」のラーメンとチャーシュー丼
またある時はラーメンとチャーシュー丼セット!

「外出が難しい利用者さんに外食気分を味わってほしくて」とほほ笑む小野さんは、利用者の自立への一歩を真っすぐに目指しています。

就労継続支援B型「ネコパス」
住所/千葉県八千代市大学町4-3-12
電話番号/047-751-1972
ホームページ/https://nekopath-fukusi.com/