訪れた国や地域90以上、海外への旅は218回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

公開 2023/09/23(最終更新 2024/05/02)

ドウロ川に架かる橋からの眺望を楽しむ

ポルトは首都リスボンに次ぐポルトガル第2の都市。
街の中心部に位置するサン・ベント駅構内のホールに初めて入った時、壁一面に飾られた、白地に青で描かれたアズレージョ(装飾タイル)の見事さに圧倒された。
このアズレージョを一つひとつ見ていき、ポルトにまつわる歴史的な出来事を再確認してから、街歩きを楽しむことにする。

駅前の通りを左方向へ歩いていくと、二重構造の橋、ドン・ルイス橋に出る。
ドウロ川の岸辺から眺める橋のある風景もいいが、橋の上からの展望も素晴らしい。

ドウロ川右岸の丘の上には旧市街の街並み。
川に面した地区にはレストランが並んでいる。
左岸の岸辺にはワイナリーが並び、その前の川にはワイン樽を積んだ小型の帆船・ラベーロが浮かんでいる。
ポートワインのワイナリーを見学
ポルトの名産物の代表はポートワイン。
ドウロ川上流域で栽培されたブドウを原料とした甘味酒のブドウ酒は17世紀、特にイギリス貴族の間で食後酒としてもてはやされ、ポルトの港からヨーロッパ諸国へ渡った。
積出港のポルト(英語名ポート)にちなんでポートワインと呼ばれ、有名になる。
そんなワイナリーの一つ、1790年創設のワインセラー、サンデマンを見学した。
クレリゴス教会の塔は高さ76m、ポルトガルで一番高い塔だ。
狭い石段のらせん階段を歩いて上り、塔の上からの展望を楽しむ。
これも必見だ。(文・写真/秋山秀一)