不整脈の中には放置すると命に関わるものもあり、注意が必要です。

この記事は船橋市立医療センター公開医療講座「不整脈の症状や治療について(講師/同センター循環器内科副部長・内山貴史氏)」を参考に作成しました。

公開 2023/08/27(最終更新 2023/08/27)

編集部 R

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「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。

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不整脈とは心臓の電気活動の異常

不整脈は心拍のリズムや速さの異常となって現れます。

心臓は体中に血液を循環させるポンプの働きをしていますが、このポンプの動力は、心臓から発生する電気。

心臓内の発電所・関所(図1)に当たる部分の異変が不整脈を引き起こします。

不整脈

不整脈にはさほど心配する必要のないものもあれば、放置すると命に関わるものもあります。

処置が遅れると死に直結する心室細動

不整脈でめまいや失神が起こる時は、脳に血液が送れていない状態。

血流が5秒止まると失神します。

いきなり意識を失うと受け身も取れず頭を打つこともあり、大変危険です。

このタイプの不整脈で最も怖いのが「心室細動」。

血液を送り出す「心室」が細かく震えて血液が送れなくなった状態で、救命は一刻を争います。

街中に設置されているAEDは心室細動を止めるための機器です。

動悸息切れ

不整脈由来の血栓が大規模な脳梗塞に

動悸(どうき)を伴う不整脈で警戒すべきは、不規則な速い脈などの症状を伴う「心房細動」。

心房細動では心臓内で血流が滞ることで大きな血栓ができ、それがちぎれて脳付近で詰まることで広範囲な梗塞を引き起こします。

心房細動と診断されたら、脳梗塞予防のための治療を考えましょう。

普段から脈を測り、異常に気づけるよう意識することも大切です。

脈の測り方

加えて下記のような症状があれば、すぐ受診しましょう。

こんな症状が出たら受診を!

□何もしていないのに意識が遠のく
□失神(失禁を伴う場合は特に危険)
□脈拍が減り息切れが強くなる
□突然動悸がして脈が速くなる
□脈がばらばらで速くなる