「トイレトレーニングがなかなか進みません(涙)。進め方や声掛けの仕方、コツなどがあれば教えてほしいです」という3歳女児のママからのお悩みです。
小児保健・母子保健を担当。保育士養成における子どもの健康と安全を守る支援について主に研究している。
公開 2023/09/29(最終更新 2024/02/29)

子どものトイレトレの進め方のコツは、子どもの発達に応じてスタートし、興味を引いて意欲を高める
トイレトレーニングを始めるタイミングは、膀胱に一定量の尿をためられるようになり、歩行が自立して、自分の気持ちを言葉で表現できるようになる2歳半から3歳ごろが適しています。イヤイヤ期も落ち着き、子どもが自分からトイレに行こうと思うことが大切です。時季は暖かい季節の方が脱ぎ着もしやすく洗濯物もよく乾くのでいいですね。
絵本などを通して「トイレはどういうものか」「なぜおむつを外すのか」など、子どもが理解しやすい物を使って理由をきちんと伝える。それから、子ども用の便座やパンツを一緒に選んで、好きな物を用意してあげたり、お人形を置いたりポスターを貼るなどして楽しい空間づくりをするのもいいですね。そういったことが子どもの興味や意欲向上につながるので取り入れてみてください。
また、おむつ交換のタイミングや生活習慣から一日の排尿リズムを把握しておくと、どのくらいの間隔でトイレに促すべきか分かりやすくなり、親子共にストレスを軽減できると思います。もし保育園でトイレトレーニングが始まっているのであれば、ご家庭と園で歩調を合わせると子どもも負担なくできるのでいいと思います。
子どもの気持ちを理解して、ママ・パパはおおらかにトイトレを見守って
5歳ごろまでにおむつが外れず心配な場合は、保健センターの保健師や助産師に相談したり、小児科で泌尿器に病気がないか診てもらうのもいいかもしれません。心配したり焦ってしまうかもしれませんが、保護者が心に余裕を持ち、子どもの個性を理解し認め、気持ちに寄り添って進めていくことが一番大切です。
ですので無理強いはせず、あまりに嫌がる時はいったんやめてお休みしたって大丈夫。失敗したら「また頑張ろうね」と励まし、上手にできた時は思いっきり褒めてあげてください。小学校低学年まではおもらしや夜尿がある子もいますので、焦らず、周りと比較しないで、おおらかに長い目で見守ってあげてください。