3年前、習志野隕石発見につながる「大火球」の動画を自身のSNSに公開。

大きな注目を浴びた平塚市博物館学芸員の藤井大地さんが、白井市文化センターで講演を行います。

藤井大地
藤井大地さん(平塚博物館プラネタリウムで)

公開 2023/09/28(最終更新 2023/09/27)

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東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。

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流れ星も火球も珍しい現象ではない?

「流れ星は毎日流れている」と言ったら驚きますか? 

でも本当です。

街明かりや雲に邪魔され、人々が忙しくて気付かないだけなのです。

藤井さんのSNSには、流星の中でも特に明るい火球が頻繁に登場します。

習志野隕石
習志野隕石落下時の「大火球」

今夏の藤井さんの「ペルセウス座流星群」の写真にも、降り注ぐ流星と共に火球が写っています。

ペルセウス流星群
2023年夏のペルセウス流星群の合成写真(8月11日夜~13日未明の空)

ところで、博物館でプラネタリウムの解説や番組制作などに忙しい藤井さん。

どのようにして多くの流星写真を撮っているのでしょうか?

実は、360度24時間見守れるよう、「動体検知ソフト」が入ったパソコンにつないだ約10台のカメラを自宅屋根に設置。

流星が流れると数秒前の画像から自動録画し記録しているのです。

カメラ
藤井さんの自宅屋上のカメラ

習志野隕石の「大火球」も、睡眠中の録画映像を起床後にチェックして気付いたそうです。

藤井さんは、この動体検知ソフトの開発者を中心に全国の天文愛好家がつながるSonotaCo Network(ソノタコネットワーク)の一員です。

流星や火球のデータをネットで仲間と共有。

習志野隕石の時の「大火球」も、9カ所から見た動画データを使い、火球の軌道や隕石落下の地域を予測して発表。

それが習志野近辺3カ所での隕石発見の快挙につながりました。

習志野隕石
2020年7月2日落下の習志野隕石1号(提供:国立科学博物館)
習志野隕石
習志野隕石2号(提供:国立科学博物館)
習志野隕石
習志野隕石3号(提供:国立科学博物館)

多くの人の参加で「真理」に近づける

「火球の軌道や大きさの予測は、どんな高性能の望遠鏡を使っても一人では不可能です。観測箇所が多いほど『真理』に近づけるのです」と話す藤井さん。

今はカメラ技術などの進歩で、一般の人でも以前より気軽に天体観察の仲間に加われる時代になりました。

藤井さんの話を聞いて、夜空に広がる宇宙の面白さに目を向けてみませんか。

※隕石以外の写真提供:藤井大地

講演会
日時/10月15日(日)午後2時開始(80分)
場所/白井市文化会館(白井市復1148-8)2階中ホール
対象/小学4年生以上
定員/100人
参加費/大人200円、高校生以下無料

問い合わせ・申し込み
電話番号/ 047-492-1125
白井市文化センタープラネタリウム
※電話か窓口で申し込み(先着順)