四街道市で初めての宿泊型避難訓練を実施。

親子で実際の避難所で過ごし、さまざまな体験を通して「防災」について楽しく学びました。

公開 2023/10/04(最終更新 2023/10/02)

ちいき新聞ライター

ちいき新聞ライター

地域に密着してフリーペーパー「ちいき新聞」紙面の記事を取材・執筆しています。

記事一覧へ

子ども会主体で実現 避難所での宿泊体験

四街道市 親子防災キャンプ2023・わらび子どもの会 防水訓練の様子
校庭で放水訓練。参加者全員で体験

四街道市立和良比小学校で8月12日・13日に1泊2日の「親子防災キャンプ2023」が開催されました。

当日は、23世帯73人が参加。

内訳は体育館泊15世帯、テント泊2世帯、車中泊2世帯、日帰り4世帯でした。

今回の訓練は、同じ地区に住む防災士から日頃より防災の知識を教えてもらっていたわらび子ども会の皆さんが計画。

わらび子ども会事務局の島田さんは「宿泊型の訓練にすることで、実際に避難した状況を体験してもらいたかった」と話します。

東日本大震災での教訓を生かし、避難所に並ばなくても入れるよう今回は家から事前登録ができるシステムを導入。

非常時を想定し、あえてスタッフ間での打ち合わせは最低限にしていましたが、「スムーズに受け入れすることができました」と島田さん。

参加者は、受付で家族分の飲料水を受け取ると、パーティションを組み立てたりエアマットを膨らませたりと、各自で生活スペースを整えていました。

四街道市 親子防災キャンプ2023・わらび子どもの会
学校から250mほどの所にある防災倉庫から運び入れたパーティション

戸惑う人がいれば、「手伝いますよ」と別の参加者が手を差し伸べる場面も。

開所式では避難所となる和良比小学校の渡部健校長が「災害時に何より大切な物は人と人とのつながりです」とあいさつ。

近隣の住人同士の交流の機会になるようにと期待を込めました。

ゲームや体験で防災を楽しく学ぼう

四街道市 親子防災キャンプ2023・わらびの様子 ランタン作り
親子で協力してランタン作り

防災士が教えてくれたのは充電式の単三電池とペットボトルを使ったLEDランタン作り。

この電池は小型のソーラーパネルで充電可能なので、まとめて充電しておけば、避難所で電池が不足することを防げます。

また「クロスロード」という防災カードゲームをみんなで行い、正解がないような災害時の対応についてどうしたらよいか選択、決断する練習も。

この他に少ないお湯で作るホットタオル作りや避難所施設の見学、消防車が来場して消防士と消火訓練など、熱中症対策をしながら熱心に避難所体験を行いました。

四街道市 親子防災キャンプ2023・わらびの様子
大きい氷が入ったバケツに1分間手を漬ける熱中症対策。体を冷やすのに役立つそう

地域の防災意識の向上につながる同イベント。

夏休みの一日を避難所で家族と過ごすことは、子どもたちにとっても貴重な体験になったのではないでしょうか。(取材・執筆/幸)

※問い合わせ
メール/warabi.kodomokai@gmail.com
わらび子ども会