視覚に障がいがあるアーティストが中心となり、迫力のライブを繰り広げる「スーパーライブ」。

第4回となる今年は日本各地から17組の精鋭たちが集まり、イベントを盛り上げます。

公開 2023/10/08(最終更新 2023/10/05)

編集部 モティ

編集部 モティ

編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB

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年を重ねるごとに注目度もアップ

千葉市中央区 スーパーライブ Ko-seiさんと「こころ舞踊団」
ピアノ弾き語りのKo-seiさんとステージを盛り上げる「こころ舞踊団」

同イベントを主催するのは、一般社団法人視覚情報サポートラジオ代表で千葉市在住の前田憲志さん。

前田さんは27歳の時に「網膜色素変性症」と診断され、徐々に視力が落ち30代後半で完全に光を失いました。

天職だった塾講師の仕事も以前のように続けることは難しく、目標も見失った当時を「暗黒の時代」と振り返ります。

そんな前田さんが前を向くきっかけになったのは音楽。

もともと趣味でギターを弾いていましたが、再度楽器に触れることで立ち上がる力になったと言います。

その後友人と2人で視覚障がい者向けにインターネットラジオを開始。

番組を通し、多くの視覚障がい者のアーティストと出会いました。

このつながりを形にしたいという思いから、2020年に「スーパーライブ」を企画。

初回は千葉市のライブハウスを会場に小さな規模での開催でしたが60人前後の観客が来場。

翌年は、横浜市のホールで約90人、3年目には千葉市の美浜文化ホールに会場を移して約200人の観客動員数を記録しました。

年を重ねるごとに盛り上がりを見せる同イベント。

「リピーターの方や口コミの力が大きいです。アーティストによるパフォーマンスを会場で体感すると、予想以上の迫力に皆さん圧倒されるのではないでしょうか」と前田さんはその理由を明かします。

会場で「見えない力」を感じ取ってほしい

当日は全盲のシンガーソングライター・わたなべちひろさんや船橋市出身のソプラノシンガー・小汐唯菜さんらが登場。

千葉市中央区 スーパーライブ わたなべちひろさん
著名人とのコラボで話題のわたなべちひろさん

手話パフォーマーのRIMIさんと全盲のボーカリスト・鈴木智子さんのコラボステージや特別ゲストにマイク真木さんを招くなど見どころ満載です。

千葉市中央区 スーパーライブ マイク真木さん
ゲスト出演するマイク真木さん

ライブの合間には、視覚障がい者への理解を促す講演も。

「障がいのあるアーティストが目指す場所となることで、視覚障がい者のQOL(生活の質)向上と共生社会の実現につなげたい」と目標を語る前田さん。

しかし、「スーパーライブは視覚障がい者のためだけのものではありません」とも話します。

「障がいのある人もない人もライブを通して『見えない力』を感じ、生きる力を持ち帰ってほしい」。

そんな願いを掲げ、今年も力強いステージを届けます。

日時/10月21日(土)
   午前11時30分~午後6時(予定)
           (午前11時開場)
会場/千葉市美浜文化ホール メインホール
住所/千葉県千葉市美浜区真砂5-15-2
料金/前売券2,000円(当日券2,400円)
   ※チケットぴあで「Pコード236941」販売
スーパーライブ2023公式サイト/https://r.qrqrq.com/QEfiZepZ

※問い合わせ
電話番号/043-445-8496 視覚情報サポートラジオ事務局