「次の誰かのために」…そんな思いと共に託される学生服たちの「居場所」が四街道にもあります。

不要となった制服を必要とする人へつなぐ、「よつかいどう学生服リユース」の取り組みを紹介します。

公開 2023/10/21(最終更新 2023/10/18)

編集部 みんみん

編集部 みんみん

編集部所属 編集/ライター、千葉市在住。 コーヒーとハイボールとスポーツ観戦が好きです。 苦手なものは強風。

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学生服購入費の悩み 地域で解決できたら

四街道市のよつかいどう学生服リユース 千脇さん(中央)と協力メンバーの皆さん
「何事も動かないと気が済まない!」頼もしい千脇さん(中央)と協力メンバーの皆さん

下志津新田に学生服リユースの店舗がオープンして約1年。

市内中学校の制服や体操服、ランドセルなどが店内に所狭しと並んでいます。

「やっとこれだけ集まってね」と笑顔を見せるのは、代表の千脇みゆきさん。

ここは、卒業とともに不要となった学生服を次の子どもたちへ譲り渡すための大切な場所。

現在は週に2回開店しています。

千脇さんは2021年の秋、SNS上で他の地域の学生服リユース活動の記事を目にして心を突き動かされます。

「子育て支援団体の交流会」でつながったメンバーたちにこの活動を相談したところ、すぐに協力の手が挙がりました。

近隣団体の運営方法を学び決意を固めた後、市の紹介を受けて真っ先に相談に向かったのは、地域で長年学生服販売を行ってきた洋品店。

「貧困世帯やひとり親家庭が直面する学生服購入費の悩み解決の一助になりたい一方で、地域の洋品店にどう思われるか気がかりでした」。

活動を前向きに受け入れてくれた店主に背中を押されたこともあり、本格的始動に乗り出します。

四街道市のよつかいどう学生服リユース
愛着を持って使われた鍵盤ハーモニカの文字やシールを消しゴムで根気よく消していきます

回収品は大切にケア 場所の存続を一番に

元々、四街道市子ども会育成連合会の副会長でもある千脇さん。

その人柄にたくさんの協力者が現れます。

社会福祉協議会や地域振興財団、趣旨に賛同した市内の各子育て団体の協力の下、公民館をはじめとした各拠点で回収活動を行い、現在小・中学校合わせて800点以上の学生服や学用品が集まりました。

「コラボ四街道(※)」にも採択されて補助金を得たことで、回収した学生服を譲る基盤が整いました。

販売価格は新品の4分の1ほど。

売り上げは店舗の使用料をはじめ、備品や運営資金に充てられます。

実はここでは、学生服をホームクリーニングしたり名前の刺しゅうを外したりと、地道に自らの手で人に譲れる状態にケアをしています。

「とにかくこの場所を守っていくことが先決。今後は地域の商業施設を巻き込んで回収拠点を増やしていきたい」と目標を掲げるその原動力は、地域の笑顔です。

※市民団体が自主的に、または市と協力して実施する事業に対して補助金が出される市の制度

四街道市のよつかいどう学生服リユース
学生服以外にも掘り出し物があるかも?!

よつかいどう学生服リユース
住所/千葉県四街道市下志津新田2518
営業日時/月曜日・木曜日 午後1時~午後5時
駐車場/あり

※問い合わせ
電話番号/070-6520-1589
メール/reuse.4.do@gmail.com
サイズが限られることもあるので必要に応じて問い合わせを

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