寒い季節になると恋しくなるさつまいも。最近ではさつまいもを使ったスイーツもブームとなっています。そして、実は千葉にゆかりの深いさつまいも。その魅力をご紹介します!
取材協力/JAかとり
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公開 2023/10/20(最終更新 2024/02/29)

目次
千葉はさつまいもの一大産地として有名
千葉県のさつまいも収穫量は全国3位(2021年度)。中でも、香取市・成田市を中心とした千葉県北東部・北総台地の一角はさつまいも栽培が盛んなことで知られています。この地域は関東ローム層と呼ばれる火山灰土壌で、水はけが良く保水力も優れているため、イモ類などの栽培に適しているのだそう。
古くからさつまいもが作られてきましたが、特に昭和40年代の「ベニアズマ」誕生以降、作付面積が飛躍的に増加。今では県内屈指の産地となっています。
さつまいもにまつわる千葉の歴史!江戸時代の飢饉を救った「青木昆陽」
青木昆陽はいち早く甘藷(さつまいも)に目を付け、飢饉時の代用食として徳川吉宗に奏上。これが認められ、1735(享保20)年に甘藷の試作栽培を命じられます。その場所の一つが現在の幕張にある県指定史跡「青木昆陽甘藷試作地」。これにより天明・天保の飢饉の際には、幕張近辺では餓死する者が少なかったといわれています。
出荷タイミングは一番おいしい時
主な栽培品種は「ベニアズマ」「べにはるか」「シルクスイート」。この他、JAかとりのオリジナルブランド「大栄愛娘」も展開しています。同地域のさつまいもは食味の良さはもちろん、まるまるとした紡錘形(ぼうすいけい)で大きさや品質が安定している点も特徴。また、最もおいしいタイミングで出荷することにもこだわっています。
「例えば『べにはるか』は、収穫したてはまだ甘みが乗ってこない。1カ月ほど貯蔵して甘みが出てから出荷します。タイミングは品種によってさまざまです」とJAかとりの担当者。
日本のさつまいもは、近年海外からも高い評価を集めています。食べれば幸せを感じる旬の味覚。スーパーなどで見かけたら手に取ってみては。
さつまいもの種類別の特徴
さつまいもの品種「べにはるか」

長期熟成後に出荷。しっとり、ねっとりとした食感とスイーツを思わせる濃厚な甘さが人気です。
出荷時期/12月~翌8月
さつまいもの品種「シルクスイート」

その名の通りシルクのようななめらかな舌触り。掘ったばかりでも十分な甘みがありますが、貯蔵することでさらに甘く。
出荷時期/8月~翌2月
さつまいもの品種「ベニアズマ」

昔ながらの品種で、ほくほく感と香りの良さが特徴。コロッケや天ぷら、煮物などのおかずにするならコレ。
出荷時期/通年
さつまいもの保存方法
さつまいもの適温は13~15度。寒さに弱いため、冷蔵庫や冬場の玄関・屋外での保存はNG。新聞紙に包んで段ボールに入れ、室内に置いておけば、2、3週間は保存が可能です。泥付きであれば洗わずに保存を。
さつまいもの簡単レシピ
サクッとチーズ in さつまいも揚げ(提供/JAかとり)
材料(2人分)
さつまいも … 2本
プロセスチーズ … 6カット入り1箱
牛乳 … 大さじ3
パン粉 … 適量
バター … 10g
油 … 適量
作り方
(1)皮をむいたさつまいもを適当な大きさに切り、水に5分さらす。
(2)600W のレンジで10 分加熱した後、牛乳とバターを入れて潰しながら混ぜる。
(3)6等分にして平らに広げてチーズを一つずつ包む。
(4)パン粉をまぶし少量の油で焼き色が付くまで焼く。