子どもの習い事として、ピアノ教室に通わせている親御さんは少なくありません。ピアノ教室に通うと、ピアノの基礎や演奏技術を教えてもらえるだけでなく、子どもの成長を後押しする知育にも役立つでしょう。成長が早い子どもは幼児期が一番影響を受けやすいと言われ、ピアノ教室に通うことで脳の活性化や感性を豊かに育むのに効果的とされています。

ピアノ教室は知育にもなり、子どもの能力向上や情操教育にもうってつけの人気が高い習い事です。今回は、子ども向けピアノ教室に通うメリットと通うための適正年齢、ピアノ教室の選び方をご紹介します。

公開 2023/11/08(最終更新 2023/12/20)

編集部

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ピアノ教室に通うメリット

子ども向けピアノ教室の選び方とメリット 通うなら何歳から?

子どもをピアノ教室に通わせることにより、将来的に大いに役立つメリットが得られます。ピアノ教室では、ピアノの基礎や演奏技術を身に着け、正しくピアノを弾けるようになることを目的としています。子ども向けピアノ教室でレッスンを受けることは、音楽の技術や知識を学ぶ目的以外にも、子どもの成長を後押しするのにも有効です。ピアノ教室に通うメリットについて具体的に見ていきましょう。

音感やリズム感が身に付く

ピアノは楽譜に沿って両手の指を使い、鍵盤を弾いて曲を奏でる鍵盤楽器です。譜面に沿った曲を弾くことで音感やリズム感を養い、日常生活や勉強にも役立てることができます。音感が身に付くことで正しく音を聞き分けることができ、物事の理解力や再現性、記憶力を高めることが可能です。また、リズム感を身に付けることで、会話や行動にメリハリがついてテンポが良くなるでしょう。運動能力やコミュニケーション能力の向上にもつながり、その後の成長にも大きな影響を与えます。

集中力が高まる

子ども向けピアノ教室の選び方とメリット 通うなら何歳から?

ピアノは音を出すのに鍵盤を指で弾き、楽譜通りに弾かなければ演奏はできません。音を出すだけではなく、リズムやテンポ、伴奏時に相手との呼吸を合わせるなど気にかけるべき点が多いです。正しくピアノを弾くためには集中力が必要とされるため、練習を続けることで集中力を高めることができます。ピアノは両手の指で鍵盤を弾き、足でペダルを踏むという複数の動作が必要です。全身と神経を使って演奏を行うため、ピアノを習うことで集中力を養う訓練にもなります。

表現力が養われる

ピアノの演奏とは、譜面通りに鍵盤を弾いて音を表現します。音を表現していくうちに感性が磨かれ、練習を続けることで表現力が養われていくでしょう。音楽にはさまざまなジャンルや曲調、リズムやテンポがあり、多くの曲を弾くことで豊かな感受性や感覚を身に着けることも可能です。表現力を養うことは、日常生活や社会生活においてとても有利に働きます。物事を上手に表現し、相手とのコミュニケーションを円滑に進められるようになります。自己表現が豊かな人は話上手が多く、プレゼン能力や話術に優れているケースが少なくありません。

記憶力が向上する

ピアノの演奏とは、鍵盤の位置と音階を覚えて譜面に合わせて弾くことで初めて曲を表現できます。楽譜を読めるようになり、指で複雑な譜面を再現しなくては演奏ができません。ピアノの演奏は覚えることが多く、高度な技術と鍵盤と楽譜の先を読む能力が求められます。必要とされる動作が記憶力の向上につながり、結果的に脳を育てることが可能です。また、手の指には末梢神経が集中しているため、指先に刺激を与えることで脳の活性化を促します。

通うなら何歳からがおすすめ?

子ども向けピアノ教室の選び方とメリット 通うなら何歳から?

子どもをピアノ教室に通わせるなら、できるだけ幼少期のほうが良いとされています。ピアノのレッスンは子どもの脳に働きかけ、脳の発達や成長を促す知育に大きな影響を与えるからです。子どもの脳は3歳までに80%、6歳で90%が形成される と言われています。そのため、ピアノ教室には早ければ3~6歳の幼児期・幼少期とされる年齢の頃から通うのが良いでしょう。

ただし、子どもの成長には個人差があるため、必ずしも幼児期や低年齢が良いとは断言できません。また、家庭によっては小さな子どもをピアノ教室に送り迎えするのが困難なケースも考えられます。子どもの習い事は成長が早い時期の段階が良いですが、家庭の都合や経済状況などを考慮することが大切です。

幼少期

幼少期とは12歳までの児童とされていますが、定義は明確ではありません。小学生以下、もしくは幼稚園児や保育園児などの幼児を指すのが一般的です。人間の脳は12歳までが神経系の発達期とされ、脳が一番育つ時期と考えられています。一般的には12歳以下の子どもの脳の成長がさらに早いとされているため、8歳以下の小学校低学年から通わせるのが良いでしょう。

最近では、子どもが3歳以下から習い事を始める家庭も増えつつあり、小学校に上がる前から通っているという子どもも少なくありません。ただし、習い事を始めるのが遅いからといって効果がないわけではありませんので、子どもがレッスン内容をしっかりと身に着けられるかどうかが一番重要だということを忘れないでください。

小学校低学年

小学校低学年とは、小学校1年生や2年生の6~8歳までの児童を指すことが多いです。小学3年生を含めるケースもありますが、小学校低学年の定義も特に明確化されていません。早い段階では、3歳からピアノ教室に通う子どもいます。

小学校入学前の幼児の頃からピアノ教室に通うことで、子どもの脳の発達や発声機能などに良い影響を与えられるでしょう。ピアノ教室でのレッスンは脳を鍛える訓練になり、言語能力や音感発達、知能の向上といった子どもの成長を促すことが可能です。幼児期に音に慣れることで、音の人気視力を高める訓練にもなります。正確に音を判別することができるようになれば、相対音感や絶対音感を身に着けられる可能性は皆無ではありません。

最近の調査では3~4歳のうちから習い事を始める子どもが多く、全体的に小学校入学前の幼児から通わせているという家庭が少なくありません。なかには0歳から習い事を始めているケースがあるなど、習い事の開始時期は年々低年齢化が進んでいる傾向が見られます。これは、脳科学の研究が進むにつれ、幼児期の習い事が脳の発達に影響するということが判明しつつあることが理由です。

コラム「習い事は何歳から?年齢別おすすめの習い事を紹介」

子ども向けピアノ教室の選び方

子ども向けピアノ教室の選び方とメリット 通うなら何歳から?

ピアノ教室にはさまざまなタイプや教え方があるため、子ども向けの場合は保護者の方が慎重に選ばなくてはなりません。子どもがピアノ教室に通う目的を明確にし、学んだことがしっかりと身に着けられるかどうかが重要です。ピアノ教室ごとに教える先生のタイプや指導内容が違うため、選び方を間違えると効率良く学ぶことができないどころか、その後の成長を阻害してしまいかねません。子どもの成長を促し、正しいピアノ技術を学ぶための子ども向けピアノ教室の選び方について解説します。

大手教室か個人教室か

ピアノ教室には、大手のレッスンスクールとピアノの先生が個人で教える教室があります。大手のレッスンスクールはグループ系列で運営しているケースが多く、大手ならではのピアノ技術のノウハウが身に着けられるのがメリットです。一方、個人教室はピアノの先生が組織ではなく個人でピアノのレッスンを行っています。指導方法や教材・設備などは大手と個人では大きく異なり、必要な費用も異なると考えてください。

個人教室の場合、指導する先生が独力で運営できる技量と自信を持っているという見方ができますが、必ずしもそうとは限りません。大手の教室だと在籍しているピアノの先生の数が多く、実績と技量が認められていると考えて良いでしょう。個人教室を運営しているピアノの先生には、大手教室から独立している方も少なくありません。信頼性からすると各地でピアノ教室を運営している大手に軍配が上がりますが、設備維持や人材確保などの理由で受講料が高い場合が多いです。また、カリキュラムが決まっているため、設定されたコース以外のレッスンを受けるのは難しいと考えてください。

個人教室は1レッスンあたりの費用が大手より安い傾向があり、レッスン内容も融通が利く場合があります。ただし、必ずそうとは言い切れないので、子どもが通うピアノ教室の実態やレッスン内容を事前に調べておきましょう。

かかる費用や月謝で比較する

ピアノ教室に必要な費用として、入会料やレッスン料、教材費などが挙げられます。大手のピアノ教室は月謝以外に別途で入会料を設定している場合が多いため、ピアノ教室に通うための初期費用も計算に入れておいた方が良いでしょう。大手のピアノ教室は、同じ系列でも教えている場所や地域、レッスン内容によって費用が違う場合があります。大手のピアノ教室に通う場合、公式サイトなどで毎月の月謝や初期費用、レッスンごとに必要となる費用を必ず確認してください。

個人教室の費用は運営しているピアノの先生による自由設定なので、裁量次第というケースも多いです。大手や組織に所属していない個人教室の場合、ホームページなどがあれば料金を明示しているかチェックしておく必要があります。ピアノを教える環境や状況によっては追加料金が発生する場合もあるので、必ず確認しておきましょう。

ピアノ教室は教えている場所や先生によって費用が異なるので、必要となる費用や月謝を複数のピアノ教室で比較して確認するのがポイントです。

先生との相性や指導方針で選ぶ

ピアノの先生にはさまざまなタイプがいるので、必ずしも指導方法が子どもに適しているとは限りません。大人でも人間関係の相性はあるので、ピアノを習う子どもと教える側の先生同士にも相性はあります。特に保護者視点では、大切な子どもが通わせている教室の先生との相性が良くなければ不安や悩みの種になりかねません。また、指導方法が子供に合っていなければ、とても重要な内容でも知識や技術を身に着けるのが困難になります。

習い事は、子どもがモチベーションを維持しながら続けることが前提です。ピアノを教える先生との相性や指導方針が子供と会っていないのであれば、早急にピアノ教室の変更をおすすめします。先生との相性や指導方針が合わない状態で子どもを通わせ続けても、トラウマになってしまったりその後の成長を阻害したりする要因になりかねません。大切な子どもをピアノ教室に通わせる前に、先生と面談をして人柄や指導方針を直接確認することをおすすめします。

通いやすさで選ぶ

ピアノ教室に限らず、通いやすさは習い事を続けるうえで非常に重要なポイントです。特に小学校低学年の児童や幼児の場合、ピアノ教室に子どもを送り迎えする必要があります。自宅から教室までの距離が遠かったりアクセスに難があったりする場合、子どもにとっても保護者の方にとっても大きな負担になるでしょう。

保護者の方の送り迎えを考慮すると、共働きの家庭ならなおさら通いやすさが大切です。ピアノ教室に通うこと自体が難しい場合、習い事を継続させるモチベーションの維持が困難になりかねません。子どもと家族の方でよく相談し、生活や支障が出ない範囲でスムーズに通えるピアノ教室を選ぶことが大切です。

まずは体験レッスンへ行ってみよう 見るべきポイントは?

子ども向けピアノ教室の選び方とメリット 通うなら何歳から?

子ども向けピアノ教室に通う前に、まずは体験レッスンで実際のピアノ教室を体験することをおすすめします。初めての習い事やピアノであれば、実際に体験して雰囲気や感覚を経験することが重要です。最初に確認しておくべきポイントは、指導するピアノの先生です。実際にピアノを習うのは子どもなので、先生との相性を確認しておく必要があります。体験レッスンだけではわかりづらいと思いますが、人柄や言動、振る舞いを見て判断してください。先生との相性が悪いと、伸び悩んでしまうおそれがあります。また、ピアノ教室に通うモチベーションの低下につながり、子どもの成長を阻害してしまう要因にもなりかねません。

先生との相性と合わせて、指導方針やピアノ教室の設備や教材もチェックしてください。子どもがピアノ技術を身に着け、成長を後押しする場所に適している環境の見極めが重要です。身に着けたいピアノの知識や技術、正しい指導が行える環境であるかをよく観察してください。ピアノ教室に通っているほかの子どもや生徒の挙動や表情など、普段どのような指導が行われているかを推し測る参考になります。体験レッスンに参加した保護者の方が違和感を覚えるようであれば、別のピアノ教室に通うことも検討しましょう。

一番大切なのは、子どもが習いたいという気持ちを持てるかどうかです。体験レッスンを通じて子どもがピアノに対して前向きであれば、その意思を尊重しましょう。習い事は子どもの成長に大きな影響を与えるきっかけにもなるので、通わせるピアノ教室選びは慎重に行ってください。複数の子ども向けピアノ教室を比較して、子どもに最適なピアノ教室を選ぶことをおすすめします。

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