誰もが文化芸術に触れられる環境づくりを目指して、伝統芸能などの公演やワークショップを行う千葉県文化振興財団。

来年1月に能と怪談をテーマにしたユニークなイベントを実施します。

公開 2023/11/27(最終更新 2023/11/20)

編集部 モティ

編集部 モティ

編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB

記事一覧へ

本格的な能楽堂は県内ではここだけ

千葉県で唯一、本格的な能楽堂を有する青葉の森公園芸術文化ホール。

それも常設ではなく、公演の際に大工が組み立てるタイプの能楽堂は全国的にも珍しいそう。

同ホールでは毎年1月初旬から2週間ないし1カ月間のみ能楽堂が登場。

その時期は「能ウイーク」として、古典から創作までさまざまな能や狂言が上演されます。

【千葉市中央区】能と怪談をテーマにしたユニークなイベント!2024年1月12日(金)開催
厳かな雰囲気の能楽堂

今年は初めての試みとして怪談との異色のコラボレーションに挑戦! 

企画した千葉県文化振興財団の石井百音さんは「自分と同じ若い世代にも能の魅力を知ってほしいと考え、意外性があり多くの人に興味を持ってもらえるジャンルとして『怪談』に着目しました」とほほ笑みます。

たくさんの人に関心を持ってもらうため、キャスティングにもこだわりました。

怪談パートは、電気楽器の演奏によるオリジナル曲に乗せて古典怪談を届ける「電気怪談」の語り部・Shivaさん、能パートは、シテ方宝生流能楽師の武田伊左(たけだいさ)さんに出演を依頼。

さらに、能と怪談の2つの世界観をつなぐ案内役として、千葉市の俳優・声優の養成学校に通う生徒も起用しました。

3者とも、経験したことのない舞台の実現に驚きつつも、期待を寄せているのだとか。

【千葉市中央区】能と怪談をテーマにしたユニークなイベント!2024年1月12日(金)開催
Shivaさんの独特なパフォーマンスは必見
【千葉市中央区】能と怪談をテーマにしたユニークなイベント!2024年1月12日(金)開催
若手女流能楽師としても知られる武田伊左さん

能の魅力を知るきっかけづくりに

「能も怪談も、サブタイトルにある『本当に怖いもの』にまつわる物語を上演します。怪談から能へとだんだんと濃く、そして強くなる『本当に怖いもの』を物語の世界から感じていただければ」と石井さん。

能の仕舞は、2024年NHK大河ドラマで注目を浴びる紫式部『源氏物語』を題材とする「葵上(あおいのうえ)」を予定。

武田伊佐さんによるトークや解説もあるので初心者でも安心して楽しめます。

どこか難しい印象のある能ですが、衣装の美しさや感情を表す「型」など実は見どころの多い芸能。

「静かな動きの中にさまざまな意味がある点が個人的には興味深いです」と石井さんはその魅力を語ります。

今回のイベントは能の世界を知る入門編としてもぴったり。

この時期だけにお目見えする能楽堂を見ることができる点でも、貴重な機会となるでしょう。

日時/2024年1月12日(金)午後6時30分開演
会場/青葉の森公園芸術文化ホール 能舞台
住所/千葉県千葉市中央区青葉町977-1
料金/500円(学生無料)※未就学児入場不可
定員/911席(全席自由)※要事前申し込み

問い合わせ
電話番号/043-266-3511 青葉の森公園芸術文化ホール
申し込み/https://www.cbs.or.jp/aoba/2024-01-12