松戸ホルンクラブ「月うさぎ」は、ホルンを演奏する者だけが集まって活動をしている珍しい楽団です。

一般的な管弦楽団や吹奏楽団と、どのような点が異なるのでしょうか。

公開 2023/12/18(最終更新 2024/03/25)

ちいき新聞ライター

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特異性が認められ松戸から世界へ!

松戸ホルンクラブ
ホルンだけが並ぶ様子は圧巻

45人以上のホルン奏者が一斉に音を奏でる松戸ホルンクラブ。

2019年にはその特異性が世界的に認められました。

世界ホルン協会の会報誌に、松戸ホルンクラブが写真入りで掲載されたのです。

これをきっかけにクラブの代表である白幡曜嗣(てるつぐ)さんを含めたメンバー数人は、韓国や台湾など海外のホルンイベントに参加し、現地のプロ奏者や音大生と共に演奏を行いました。

松戸ホルンクラブ
代表の白幡曜嗣さん
松戸ホルンクラブ
指揮者の西郷雅則さん

その後フィリピンでの演奏予定もありましたが、新型コロナウイルスの影響で海外訪問は中止となりました。

他の楽器にはないホルンの魅力とは

コロナ禍の約3年間は、団員のおよそ半数が休団。

しかしそんな中でも、定期演奏会は毎年欠かさず行われました。

なぜ、コロナ禍でも演奏会を開催できたのでしょうか。

イギリスで行われた研究によって、ホルンは最も飛沫が周囲に飛散しにくい楽器であると証明されました。

ホルンは演奏時に右手をベルの中に入れます。

また他の金管楽器とは異なり、ベルが後ろ向き。

そのため、楽器に息を吹き込んでも飛沫が飛びにくくなっているのです。

松戸ホルンクラブ
プロホルン奏者の梅田和徳さん

ホルン特有の良さは他にもあります。

それは音域の広さです。

他の楽器は音域が2~2.5オクターブであるのに対し、ホルンは4オクターブ程度の音域を持ち、一つの楽器で低音も高音も出すことができます。

松戸ホルンクラブの演奏からは、ホルンのみで構成されているとは思えないほどの豊かな音色が聴こえてきます。

松戸ホルンクラブ
ベルが後ろ向きで、右手をベルの中に入れて演奏するため飛沫が飛びにくい

年明けに開催される特別な定期演奏会

定期演奏会は入場無料。

例年は1月下旬に開催していますが、ホールの工事の影響で、今回は特別に年明け1月6日(土)に開催されます。

ニューイヤーコンサートならではのなじみの名曲ぞろいで、いずれも同クラブのためにアレンジされたもの。

たくさんのホルンが奏でる豊かな音色を聴くことで、1種類の楽器の音に集中する楽しさを発見できるかもしれません。 (取材・執筆/ハルヲ)

第12回 定期演奏会 2024ニューイヤーコンサート
日時/2024年1月6日(土) 午後1時開場、午後1時30分開演
場所/森のホール21小ホール
住所/千葉県松戸市千駄堀646-4
料金/入場無料 ※未就学児入場不可

問い合わせ
電話番号/090-1818-9110 飯田
メール/matsudohornclub@yahoo.co.jp

ホームページ/https://matsudohornclub.1net.jp/