2023年、日本大学図書館生産工学部分館が「ドコモモジャパン」により「日本におけるモダン・ムーブメントの建築280選」に選定されました。
公開 2024/01/09(最終更新 2024/03/25)

優
「ちいき新聞」で記事を書かせて頂ける幸運にとても感謝しています。取材で訪れた街でのカフェ巡りは私にとって楽しい至福の時間。プロフィールの写真は「南房総に咲く幸せを呼ぶ花」カレンデュラです。取材で一番好きな花に出会えたこと‥うれしいです。すべての記事に「ありがとう」の気持ちを込めて!
記事一覧へ当時最先端だった建物を残していきたい
日本支部もある「ドコモモ」は近代建築に寄与した建物をその価値と共に保存していこう、と活動する国際学術組織です。
この図書館は、1973年に世界的な建築家・大高正人が構造設計家・木村俊彦と共に設計しました。
大高が61年に東京文化会館を設計した時、ヨーロッパの建築家から「欧米のまねであり、日本の伝統や美が生かされていない」と指摘を受けたことから「日本らしさ」を問い続け、この図書館で一つの回答に至りました。
先駆的な技術に日本の伝統と美をプラス
この建築では主構造体に3階部分を載せ、そこから2階部分をつり下げる先駆的な「空中架構形式」を用いる一方、コンクリートを工場で部材に加工して、それを現場で組み立てるという日本の伝統的な大工の技術を取り入れ、さらに柱や梁を見せて「線と面で構成するシンプルな日本建築の美」を実現したのです。
高くそびえる8階建ての中央棟と3階建ての両翼から成る斬新な外観の建物はまさに街の誇れるモニュメント。

「これからは時代に合った使われ方をして、みんなが集まり、愛着を感じられるような場所になっていってほしいですね」と、ドコモモの会員でもある同学部建築工学科の亀井靖子准教授はそう語ってくれました。
問い合わせ
メール/cit.shomu@nihon-u.ac.jp
日本大学生産工学部庶務課