桑野雄介さん(55)は、柏市・我孫子市を中心に在宅訪問診療に従事する医師です。

公開 2024/01/04(最終更新 2024/03/25)

ちいき新聞ライター

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訪問診療医師として地域医療活動に尽力

訪問診療は、自力でクリニックへ来られない人や寝たきりの患者を対象に、その人の自宅まで訪問して診察する医療活動です。

訪問看護師や介護士、ケアマネジャーや薬剤師と連携して、患者が自宅で治療を受けながら家族と共に日常生活が送れるよう、日々活動しています。

フライングドクター 桑野雄介さん
訪問診療する桑野雄介さん

離島にも在宅訪問医療をと願いながら…

桑野さんには、小型飛行機のパイロットという一面も。

それは一人の患者との出会いがきっかけだったそうです。

その人は伊豆大島出身の高齢の女性で、「私は大島で死にたい。でも、島には最後まで家族と一緒に過ごせる環境がないんだよ…」と、寂しそうに言われたとのこと。

離島での訪問診療の必要性を強く感じた桑野さんは、パイロット免許を取得。

それ以来20年間、離島へフライトを続け、「フライングドクター」の実現に向けて準備を続けています。

フライングドクターを目指す!医師の桑野雄介さん(柏市在勤)
「フライングドクター」を目指す桑野さん

フライングドクターとは、小型飛行機を利用して病院から遠く離れた患者を移送する、オーストラリアで行われている事業。

現在、日本にその制度はありませんが、航空免許に興味がある医師たちと連絡を取り合って、離島での在宅訪問診療を目指しているそうです。

フライングドクター 桑野雄介さん
手賀沼上空を飛ぶ
フライングドクター 桑野雄介さん
大島空港

桑野さんは、「『自宅で最後まで家族と暮らしたい』、そんな当たり前の願いを日本中のどこにいてもかなえられる医療環境をつくりたい。日本から孤独な方がいなくなるよう、お子さんからご高齢の方まで、近隣を含めて支え合う『家族』なのだという考え方を当たり前にする医療を広めたいと考えています」と語ってくれました。(取材・執筆/1413)

フライングドクターを目指す!医師の桑野雄介さん(柏市在勤)
富士山をバックに伊豆大島へ飛ぶ

※問い合わせ
電話番号/04-7189-7715
くわのクリニック 桑野