キッチンの使い勝手が悪くて困っている、洗濯物が乾かないから浴室乾燥機を設置したい、トイレにウォシュレット機能をつけたいなどの住宅設備に関するお悩みや要望がでてきたら、水回りのリフォームを検討するのにおすすめのタイミングです。ここでは、水回りのリフォームにかかる費用相場を解説します。水回りリフォームを成功させるために知っておきたいポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
公開 2024/01/20(最終更新 2024/05/28)

目次
水回りリフォームのタイミングは何年?
住宅に欠かせない水回りは、使用頻度が非常に高い設備です。そのため、どうしても経年劣化しやすい設備であり、それぞれに寿命があります。
キッチン | 10〜20年 |
浴室・トイレ・洗面所 | 10〜15年 |
それぞれの設備の寿命は大体10〜20年程度です。
キッチンの場合は、使用してから10年経過したあたりからレンジフードやコンロに不具合が生じるケースが増えてきます。作業スペースの強度も落ちてきますし、使用期限をすぎた換気扇やコンロを使用することによって火事の原因となってしまう可能性もあるでしょう。
毎日使用する浴室も床や壁にヒビが入ったり、浴槽の表面が剥げてしまったり、不具合が生じやすい場所です。最近ではヒートショックを予防するために後付けの浴室乾燥や浴室暖房器具の設置を希望される方も増えています。
生活に欠かせないトイレは、タンク内の部品をはじめ、パッキンや配管などが劣化することで水漏れや故障の原因となってしまいかねません。家族構成が多いご家庭の場合は、劣化するスピードも非常に速くなるため注意が必要です。
さらに、最新のトイレは昔のトイレに比べて節水効果が非常に高く、水道代の節約にも大きく貢献します。本体に問題がなくても、節水タイプに交換することで結果的にお得になるケースもありますので、施工会社に相談してみてください。
洗面台本体に異常や故障が見られない場合でも、洗面台内部の配管が劣化しているケースがあります。一般的に10〜15年で配管が劣化すると言われているため、水漏れを防止するためにも15年に1度の頻度でのリフォームがおすすめです。
洗面所は湿度が非常に高い場所ですので、壁のクロスや床が劣化しやすい場所でもあります。クロスの剥がれなどが気になる場合は、水や湿気、カビに強い材質を選んでいきましょう。
水回りリフォームの場所ごとに相場とポイントを紹介
ここでは、水回りのリフォームにかかる相場をご紹介します。部分的なリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。
キッチン
キッチンのリフォーム費用は、交換するシステムキッチンの本体価格や施工内容によって大きく費用が異なります。
システムキッチンの交換 | 50〜150万円 |
壁付けキッチンを対面式キッチンに交換 | 55〜200万円 |
キッチンの位置を変更して交換 | 100〜200万円 |
レンジフードやコンロの交換 | 各10〜30万円 |
システムキッチンから新しいシステムキッチンに交換する場合で、50〜150万円が費用の目安です。近年では、ダイニングに対面するハイグレードのシステムキッチンに人気があります。ガスコンロなどの部分的なリフォームの場合は30万円前後で手軽にリフォームできるでしょう。
浴室
浴室は、キッチンリフォームと同様にリフォーム費用に差が出やすい場所です。もともとの浴室がユニットバスなのか、在来工法なのかによっても費用が異なります。
ユニットバス→ユニットバスの交換 | 60〜120万円 |
在来工法→ユニットバスへの交換 | 65〜150万円 |
在来工法→在来工法の交換 | 80〜200万円 |
浴室交換+浴室位置の変更 | 150〜250万円 |
浴室の壁の張り替え | 10万円前後 |
浴室の床の張り替え | 6万円前後 |
浴室乾燥機の設置 | 12〜20万円 |
浴室を丸々リフォームする場合は100万円前後の費用が必要です。最近では、浴室と脱衣所の段差をなくしたユニットバスへの交換や手すりの設置など、バリアフリーを意識したリフォームを検討される方も増えています。浴室乾燥機や換気扇の設置も人気のリフォームです。
トイレ
トイレのリフォームは、便器のグレードによって大きく異なります。
近年人気のタンクレストイレは、デザイン性や節水効果も非常に高いタイプが多く、消臭や除菌効果や自動洗浄機能などの便利な機能が搭載されているのでおすすめです。しかし、タンクレストイレはどうしても高値のものが多く、本体価格とリフォーム費用で15〜30万円程度かかります。
トイレの壁紙や床はシミが残りやすく、気になる臭いの原因となりかねません。定期的なリペアを行っていきましょう。
ウォシュレットの設置 | 5〜20万円 |
トイレ本体の交換 | 10〜25万円 |
和式トイレ→洋式トイレに交換 | 15〜60万円 |
トイレの移動 | 30〜90万円 |
壁紙の張り替え | 3〜6万円 |
床の張り替え | 2〜6万円 |
近年人気のタンクレストイレは、デザイン性や節水効果も非常に高いタイプが多く、消臭や除菌効果や自動洗浄機能などの便利な機能が搭載されているのでおすすめです。しかし、タンクレストイレはどうしても高値のものが多く、本体価格とリフォーム費用で15〜30万円程度かかります。
トイレの壁紙や床はシミが残りやすく、気になる臭いの原因となりかねません。定期的なリペアを行っていきましょう。
おすすめのリフォーム会社
洗面所
洗面台は、水回り設備の中でも比較的リーズナブルな価格でリフォームできる場所です。
洗面台の交換 | 10〜30万円 |
洗面所の壁・床の張り替え | 4〜5万円 |
洗面台の位置の移動+洗面台の交換 | 30〜50万円 |
収納棚の設置・変更 | 1〜20万円 |
洗面台のシャワーヘッドの交換 | 3,000円〜1万円 |
もちろん設置する洗面台のグレードによって差はあるものの、大体10〜30万円程度あれば洗面台の交換が可能です。収納棚やシャワーヘッドの変更のみであればリーズナブルな価格で対応できます。
お得な3点・4点のパック・セット
複数箇所の水回り設備のリフォームをまとめて検討している場合には、3点・4点パックの利用もおすすめです。
キッチン+浴室+トイレ | 70〜180万円 |
浴室+トイレ+洗面所 | 100〜140万円 |
キッチン+浴室+洗面所 | 80〜190万円 |
キッチン+浴室+トイレ+洗面所 | 90〜300万円 |
水回りのセット料金は、3段階程度のグレードに分けて料金プランを設ける業者がほとんどです。パック料金は、マンションよりも戸建ての方がリフォーム代がかかる傾向があります。
パック料金を利用する最大のメリットは、リフォーム費用を安く抑えられることです。施工費や運搬費を安くできるので、個別にリフォームするよりも安価でリフォームできるでしょう。さらにバラバラに依頼するよりも短い工期で済むのもメリットです。
しかし、パック対象の商品に限りがあるため、選択の幅が狭まってしまうというデメリットがあります。最新の機器を希望しているけれど、旧タイプしか適応にならないケースも多くあるため、設備にこだわりたい方や特定の設備を利用したい方にはおすすめできません。
水回りリフォームを成功させるコツ
ここからは、水回りのリフォームを成功させるために押さえておきたいポイントをご紹介します。
ショールームできちんと確かめる
リフォームをする際、カタログやWeb上でチェックするだけの方も少なくありません。しかし、実際の設備や商品をチェックすることで、実際に使っている姿をよりリアルに想像できるため、ショールームで商品を確かめておくことが大切です。
質感はもちろん、色味や使い勝手が想像と異なるケースもありますので、後悔しないためにも実際のアイテムを手にとって確認してください。
目的と予算をしっかり決める
リフォームをする際は、目的と予算を明確にすることが大切です。
なぜリフォームをするのか、どのような問題を解決したいのかを明らかにすることで、必要な機能や設備がわかってきます。すべての問題を一度のリフォームで改善するのは難しい可能性もあるので、解決したい問題に優先順位を付けておきましょう。
どのようなリフォームをしたいかが明確になったら、資金計画を立てていきます。リフォームも施工業者に見積もりを依頼して、予算内で抑えられるかどうかを確認してください。万が一、予算をオーバーする場合は、どのような工夫ができるかを業者に相談してみましょう。
水回りリフォームの費用を抑えるコツ
ここからは、水回りのリフォーム費用を節約するコツについてご紹介します。
補助金などの制度をしっかり調べる
リフォームの施工内容によっては、自治体や国の補助金制度を利用できるケースもあります。一般的にリフォームする際に補助金の対象となるのは、次のようなケースです。
・介護やバリアフリー
・エコ・省エネ
・耐震性
・在宅勤務やウイルス対策
その中でも、水回りのリフォームで補助金対象となるのは、次のような工事です。
・浴室と脱衣所の段差をなくす
・浴室やトイレの手すりを設置する
・節水型トイレに交換する
・高断熱浴槽付き浴室に交換する
・高効率給湯器を設置するなど
浴室やトイレのリフォームを検討している方は、補助金の対象であるかどうかを確認してください。
複数社相見積もりを取る
同じ内容のリフォームであっても、施工会社によってかかる費用は大きく異なります。妥当な金額で工事を依頼するためにも、相場価格を理解した上で複数の施工会社から見積もりを取りましょう。
見積書の書式はもちろんのこと、工事内容も異なる場合がほとんどですので、必要な工事がしっかりと含まれているか、曖昧な価格設定になっていないかなどをしっかりと確認してください。
まとめ
今回は、水回りリフォームの相場をはじめ、リフォームを成功させるポイント、そして費用を抑えるコツについて詳しくご紹介しました。水回りの設備は、使用状況によって、経年劣化の度合いが大きく異なります。たとえ使用していて不自由を感じない場合でも、設置から20年以上経過している場合は何かしらの不具合が生じているケースも少なくありません。突然の故障や水漏れなどのリスクを回避するためにも、リフォームの施工業者に一度相談をしてみてはいかがでしょうか。