「人生100年時代」ともいわれる今、セカンドライフを豊かに過ごすためにはどうすればよいのでしょう?

シルバー人材センター会員として地域で活躍する2人に話を聞きました。

公開 2024/01/25(最終更新 2024/03/25)

広田 みずほ

広田 みずほ

埼玉県生まれの千葉県民。地域新聞社で広告の企画営業、編集部を経て現在広報担当。好きなものは東南アジアとハイボール。勝田台駅周辺の酒場放浪記を書きたい。★X(旧Twitter)★@tahirom2

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シルバー人材センターの仕組み

【千葉市】定年後の生き方を考える これまでの経験を地域に還元

千葉市シルバー人材センターでは、会員がやりたい仕事と紹介できる仕事のミスマッチをなるべく減らせるよう、就業先の幅を広げています。

同センター主事の村山乃衣さんによると、「入会時にご趣味なども伺って、サークル活動や講座、イベントなどの機会もつくっておりますので、仕事以外の生きがいも見つけていただきたいと思います」とのこと。

近年では女性が活躍できる場の提供にも注力しています。

入会までの流れ

1.入会説明会の予約
 シルバー人材センター窓口で、またはWEBから申し込み

2.入会説明会へ参加

3.入会手続き

4.理事会承認後、会員登録完了

千葉市シルバー人材センター会員 佐瀬さん

【千葉市】定年後の生き方を考える これまでの経験を地域に還元
佐瀬 三子男(みねお)さん(75)

無理のないペースで働くということ

私は営業として会社勤めをした後、ゴルフ場に12年勤務して70歳で定年退職しました。

ただ家にいてもしょうがないので、約3年前にシルバー人材センターに登録したところ、幸いにも1カ月ほどで仕事が見つかり、現在は千葉市内の駐輪場整備をしています。

勤務は週2回、朝7時から10時までの3時間。

拘束時間が長くないので、今の私にとってちょうどいい働き方です。

楽しみは前職の同僚と月1回お茶飲み会をすること。

前職を退職してからしばらくブランク期間があったのですが、ずっと家にいるよりも働いている自分の方がいいですね。

【千葉市】定年後の生き方を考える これまでの経験を地域に還元
自転車を整理する佐瀬さん

大きな喪失感から立ち直れた理由

約2年前に妻を亡くした時は、仕事に救われました。

家にいるとどうしても気持ちが暗くなりがちだったのですが、働きながら利用者の皆さまにあいさつをしていると寂しさが紛れたんです。

「人に接して、社会とつながっている」という心強さがありましたね。

仕事を通して人との関わりを持っていると、若くいられる気がします。

多少気は使いますが、それも必要なのでしょうね。

できる限り続けて、一日一日を健康で過ごしたいです。

千葉市シルバー人材センター会員 松井さん

【千葉市】定年後の生き方を考える これまでの経験を地域に還元
松井 高志さん(78)

退職後の退屈な日々から脱出

会社員時代は、長年デパートで接客業をしていました。

72歳で退職してから4カ月ほどは家にいたんですが、自由過ぎましてね。

次第に退屈してしまい、シルバー人材センターに登録しました。

入会後は、JR幕張駅周辺にある計12カ所の駐輪場で、自転車整理業務などを行っています。

勤務は日によって朝7時から数時間か、午後1時から6時間15分。

朝は利用者の皆さまが気持ち良く通学・出勤できるよう、「おはようございます。いってらっしゃい!」とお声掛けしています。

私も気持ちが良いですよ!

12人の会員がローテーションで勤務しており、私は班長を務めているので、接客のノウハウなどもできるだけ共有しています。

体を動かし頭を使うのが健康の秘訣

出勤したらまずごみ拾いをし、自転車管理業務を行います。

窓口では回数券の販売や定期契約の手続きなどの事務作業も。

歩いて回って体を動かせますし、頭も使うので健康維持にちょうどいいですよ。

月の勤務時間は60〜65時間前後。

余暇は昔の会社仲間と麻雀や競馬を楽しんだり、食事会をしたりと充実しています。

働くことで適度に緊張感があり、生活に張りが出ました。

利用者さまから「ありがとうございます」と言われた時にはやりがいを感じますね。