終活ブーム以降、自分の入るお墓を生前に購入する人が増えています。

買ってから後悔しないために購入者が知っておくべきことは?

専門家に聞きました。

教えてくれたのは…

NPO法人 大樹の輪 村上さん

NPO法人 大樹の輪 村上さん
年間1,000組以上の見学者が訪れる「サニープレイス松戸霊園」で、永代供養墓・樹木葬を中心にご案内を行っているお墓選びのプロ。生前予約の相談にも随時対応している。

 

公開 2024/01/25(最終更新 2024/03/25)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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お墓のこと、本当に理解していますか?

生前予約をしておくことで、死後の心配をしなくていいなど多くのメリットがあります。

お墓は、管理者だけでも民間霊園、公営墓地、寺院墓地などの種類があり、埋葬形式も一般墓地、樹木葬、納骨堂などさまざま。

まずはパンフレットなどで情報収集から始めましょう。

「樹木葬」「永代供養」といった言葉をとっても多様な形式があり、その人が漠然と抱くイメージと実体が大きく異なる場合があります。

生前予約のメリット

生前予約の手順

現地に足を運ばないことには始まらない

気になる墓地・霊園をいくつかに絞ったら、予約を取って現地へ。

パンフレットの写真だけでは伝わらない現場の空気感や、お墓の実物を確認しましょう。

供養や埋葬についての詳細は、現場で案内人の説明を聞かないと理解できないこともあります。

「宗教・宗派自由の霊園に埋葬したら、法事の際の僧侶は指定宗派以外NGだった」などのトラブルも報告されています。

基本的な契約内容を理解せずに購入して後悔したくないなら、現地見学は必須。

行くならすいている平日がお勧めです。

必ずチェックしよう

埋葬方法は細かく確認しよう

・合祀墓(ごうしぼ)の場合、最終的にどのように埋葬されるか正しく把握していますか?
・本当に自然に返れる? 骨壺に入って埋葬されたら土には返りません

生前予約のポイント
骨を収めるものも骨壺、骨袋、霊園オリジナルの容器などさまざま。むき出しの状態で土中に埋葬されることもあります

・そのお墓、何人まで入れる? 家族全員のつもりが全員入れないことも
・「ペット可」のお墓でも、埋葬場所は別という場合も…

生前予約のポイント

永代供養をお願いしたつもりだったが…

「永代供養墓」と聞くと、未来永劫(えいごう)供養をしてもらえると思うかもしれません。

しかし、「管理母体が存続する限り」という前提があります。

管理会社が倒産したり寺院が廃寺になったら、故人の安らかな眠りは保証されなくなります。

経営や管理がしっかりした墓地を選びましょう。

現地を見て、手入れが行き届いていないような場所は心配。

墓参りをしている人に「ここの墓地、どうですか?」と聞いてみてもいいかもしれません。

終活のゴールともいえるお墓選び。

ゴールを決めてから、そこに至る道筋を逆算して考えると、終活全般がスムーズに進みます。

自分はどのように埋葬されたいのか、一度じっくり考えてみてはいかがでしょう。

「墓じまい」の場合は?

管理や維持できなくなった先祖代々のお墓を更地にする「墓じまい」を希望する人も増えています。

取り出した遺骨を別の場所に埋葬し直す「改葬」の場合も、生前予約と同じように現地を確認し、関係者の合意を取り付けた上で行いましょう。

生前予約のポイント