千葉県では初の受賞。

国土交通省「かわまちづくり支援制度」に登録した全国264カ所の中から、今回「地域に流れる川を生かして、にぎわいを創出し、他の模範となる先進的な取り組み」が高く評価されました。

公開 2024/03/18(最終更新 2024/03/19)

ちいき新聞ライター

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川とまちの魅力に迫る20年

「坂川まちづくり市民の会」の曽宮さん(前列右)と中村さん(同左)、後列は市河川清流課の職員
「坂川まちづくり市民の会」の曽宮さん(前列右)と中村さん(同左)、後列は松戸市河川清流課の職員(春雨橋親水広場で)

坂川は江戸川からつながる一級河川。

例年約3万人が訪れる「献灯(けんとう)まつり」や「河津桜まつり」など文化的な催しも盛んです。

今回、市内延長7900mの内、松戸神社の横を流れる950mが第6回「かわまち大賞」を受賞しました。

これは千葉県で初の快挙です!

坂川は鰭ケ崎村(現・流山市)の名主・渡辺庄左衛門の指導の下、村人の手によって掘られた人工の運河です。

高度経済成長期に生活排水などで水質が悪化してしまった際、官民連携で行われた「坂川河川再生事業等による水質改善」に合わせて、2000年に「坂川とまちづくり市民の会」が発足。

以来、河川清掃、並木整備など水質改善への取り組みや、祭り・イベントなど、地道な活動を続けてきました。

中でも夏の「献灯まつり」は、坂川の風景、参詣文化などの歴史と文化を生かしながらも地域になじむイベントとして醸成。

若い世代の参加も増え、次世代へのバトンが渡されつつあります。

松戸市 ちょうちんと灯籠が美しい「松戸宿坂川献灯まつり」
ちょうちんと灯籠が美しい「松戸宿坂川献灯まつり」

川を通して文化が生まれる

市民の会の曽宮さん、中村さんは「旧松戸宿にはお寺や神社が多く残り、松戸駅から5分も歩けば、懐かしい川辺の風景を楽しむことができます。

こうした川や地域性を守る秘けつは『郷土愛』によるものです」といいます。

メインスポットの春雨橋親水広場と、春雨橋〜レンガ橋の坂川散策路は坂川の見どころの一つ。

松戸市河川清流課の渡辺さんは「今回の受賞とタイミングよく、新年度から修景整備を計画中です。

昨年、坂川散策路をデザインするワークショップを3度開き、『散策路を石畳風に』『桜並木の足元を照らすLED照明をつける』などの計画が進んでいます」と話します。

今後川辺がさらに魅力的になり、人々の憩いの場として愛されていくことでしょう。

お散歩にも好適な季節です。この機会に訪れてみては。(取材・執筆/ぴ~なつ)

「松戸宿坂川河津桜まつり」
「松戸宿坂川河津桜まつり」の様子。今年は3月2日・3日に開催されました

※問い合わせ
電話番号/047-366-7359
松戸市建設部河川清流課

河津桜まつりホームページ/https://r.qrqrq.com/cuJqhDRY
献灯まつり/https://r.qrqrq.com/uaWnL1Eg