ロシア侵攻で日本に約2千人のウクライナ人が避難しているといわれる中、鎌ケ谷市で避難生活中のオルガさんに、ウクライナや日本での生活について聞いてみました。

公開 2024/03/25(最終更新 2024/03/21)

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東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。

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市の臨時職員となり活躍の場を見いだす

オルガさんと英語通訳で支援する職員

オルガさんは2022年7月に来日。

日本に身寄りがないため、出入国在留管理局のマッチングにより同10月に鎌ケ谷市に来て、2人の子どもと市営住宅で暮らしています。

オープンで明るい人柄に加え、英語が話せたことも幸いし、12月から鎌ケ谷市の臨時職員として採用されました。

公民館や学校などでウクライナの生活や文化などを紹介し、活躍中です。

小学校での授業風景

「子どもたちと死の恐怖のない生活を送れ、さらにウクライナへの理解を広げる仕事ができているのは、温かい皆さまのご支援のおかげです」と感謝を語るオルガさん。

活動の様子は市のHPで公開されています。

ウクライナと日本の違いから学ぶこと

ハンドメイドの教室風景

1991年のソ連解体で独立したウクライナは、日本の1.6倍の広い国土を7つの国に囲まれた国。

隣国の影響により、東南部と中央、西部では言語や文化が異なります。

オルガさんの出身、東部ドネツク州はロシアの影響が強い地域。

そのため独立後に公用語がウクライナ語になっても、学校ではロシア語での学習も選べたそうですが、オルガさんは「ウクライナも独立した国になったのだから」と、両親が選んだウクライナ語で学んだそうです。

さらに2020年のロシア侵攻後は、祖国全体で言葉や文化のロシア離れが進んでいます。

元日、石川県を訪問中に能登半島地震に遭ったオルガさん。

「日本では地震や津波などの自然災害が大変。でも災害への備えがあり、冷静に対処している日本人を見て感心した。ウクライナは地震も津波もない分、突然の『人災』がある」と日本と祖国の違いを話してくれました。

ナセドキナ・オルガさん

世界全体の大地震(※)の約2割が起きる地震大国の日本と、地続きの隣国からの侵攻に今も苦しむウクライナ。

オルガさんと話すとウクライナだけでなく日本がどんな国なのかも見えてきて、交流の大切さも学べました。

※マグニチュード6.0以上の地震

鎌ケ谷市HP内オルガさんの紹介ページ/https://www.city.kamagaya.chiba.jp/sesakumidashi/sesaku-kokusai/Ukraine_o/index.html