エアコンは構造が複雑で、家庭での掃除では手前のフィルターくらいしかきれいにできないもの。エアコン掃除は定期的にプロの業者に依頼して、内部の汚れをリセットした方が良いでしょう。
エアコンクリーニングは、安い時期である春か秋に計画的に依頼すればお得です。 上手なエアコンクリーニングの活用方法について、詳しく解説します。
おすすめエアコンクリーニング業者
公開 2022/11/29(最終更新 2025/09/11)

目次
エアコンクリーニングは春か秋にするべき理由
まず、エアコンクリーニングは春か秋に済ませておきましょう。 エアコンをあまり使わない季節は緊急性がないため、つい決断を保留してしまいがちです。 放っておいて、いざ使いたい時になって「しまった!」と思うことも多いでしょう。
また、エアコンクリーニングは春か秋にしておくべきである明確な理由があるのです。
割引キャンペーンで安い時期だから
最大の理由は、エアコンクリーニングは、多くの業者で春や秋に安く依頼できることです。
エアコンは、夏と冬に最も活用されます。 そのため、夏と冬はエアコンクリーニングの業者にとって依頼が殺到する季節であり、繁忙期となります。
業者としてはたくさんの依頼を引き受けたくても、キャパシティを超える依頼を受けることはできません。 できるだけ依頼を分散させたいので、春や秋を割引キャンペーンで安い時期にしていることが多いのです。 夏の始まりである6月頃と、冬の始まりである12月頃からエアコンクリーニングの業者はどんどん忙しくなります。
できればそういった時期に慌てて依頼をするのは避けるのがベスト。 エアコンをフル稼働させた後、夏の終わりや冬の終わりにエアコンクリーニングをすると習慣づけておけば、たまった汚れを割引価格で賢くリセットできるというわけです。 また、春のうちでも、年度末である3月頃は引っ越しシーズンでエアコンクリーニングの繁忙期となります。
割引キャンペーンの期間はそれぞれの業者によって異なりますが、これらの繁忙期を避けてチェックしてみると良いでしょう。
閑散期は予約が取りやすい
安い時期だということ以外にも、閑散期のエアコンクリーニングには大きなメリットがあります。
それは、圧倒的に予約が取りやすいことです。 夏や冬、今まさに暑くて・寒くてエアコンが使いたいという時に、しばらくエアコンが使えないと大変です。 慌てて業者の予約を取ろうとしても、同じように慌てて依頼をした人たちが殺到していて、すぐには来てもらえないことが多いのです。
すぐにエアコンを使いたい真夏や真冬に、予約を取れるのが3週間後では絶望的な気分ですよね。 そのため「最近もうエアコンを使わなくなったな」という季節を狙って、エアコンクリーニングをしておくことが賢い選択なのです。
春と秋はエアコンクリーニングが安い時期である上に、予約も取りやすいので、余裕を持って計画ができます。 急いで来てもらう必要もないので、都合の良い日を選ぶことができますね。
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エアコンクリーニング費用の相場
エアコンクリーニングを検討する際に、最も気になるのはやはり費用のことだと思います。 もちろん業者によって、エアコンクリーニングの費用はそれぞれ異なっています。 繁忙期と安い時期とでも値段は違ってきますが、ある程度の目安について解説します。
1台あたりの相場は8千円〜1万5千円ほど
エアコンクリーニングの1台あたりの相場は、だいたい8千円〜1万5千円ほどです。 これを標準的な価格として、割引キャンペーンや、複数台のおまとめ価格で安く利用できる場合もあります。
金額設定は業者によって異なりますが、安ければ安いほどいいのか、高ければ高いほどいいのか、一概に判断するのは難しいと言えます。
・どんな方法で、どこまで洗浄してもらえるのか
・どれくらいの時間がかかるのか
・予約はすぐに取れるのか
こういったさまざまな情報については、あらかじめ業者のホームページなどで確認して比較したいところです。 身近な人に、近隣で評判の良い業者について聞いてみるのも良いかもしれません。
お掃除機能付きエアコンは費用が高め
注意が必要なのは、最近人気が上昇しているお掃除機能付きエアコンです。 お掃除機能付きエアコンは、従来のエアコンよりも構造が複雑で、クリーニング費用が高く設定されていることがほとんどです。
お掃除機能付きエアコンの1台あたりの相場は、1万5千円〜2万5千円ほどとなっています。 普通のエアコンの1.5倍〜2倍ほどの金額設定が普通です。 「そもそもお掃除機能付きなのだから、クリーニングを頼む必要がないのでは?」 そう考える方も多いと思いますが、お掃除機能で掃除できる範囲というのはフィルターの日常的な手入れ程度の範囲です。
プロのエアコンクリーニングで掃除できる範囲と比べればほんの一部なのです。 内部クリーン機能でエアコン内部を清潔に保つ機能もありますが、もちろん完璧ではなく、発生してしまったカビや汚れを除去することもできません。
お掃除機能があれば、普通のエアコンと比べ、頻繁に掃除しなくてもある程度きれいな状態を保つことは可能です。 ですが、それとプロの業者によるエアコン内部のクリーニングとはまったくの別物と思った方が良いでしょう。
プロにエアコンクリーニングを頼むべき理由
実際に、プロの業者によるエアコンクリーニングと家庭でできる掃除にはどんな違いがあるのでしょう。 費用も安いとは言い難く、家の中に他人が入ることに抵抗のある方もいると思います。
少し大変だとしても、できれば自分で掃除したいと思う方は多いでしょう。 しかし数ある家電の中でも、エアコンのクリーニングこそはプロに頼むべき理由についてまとめたいと思います。
手が届かなかったところもピカピカになる
まず、プロの業者によるエアコンクリーニングは、きれいになる範囲が家庭での掃除とはまったく違います。 一度、ご家庭のエアコンの説明書をご覧ください。 もし手元に説明書がない場合でも、たいていのエアコンはメーカーや型番で検索すればWEB上で説明書が閲覧できます。
エアコンのお手入れについてのページを見てみると、掃除が可能な箇所は、手前のフィルターくらいではないでしょうか。あとはエアコンの正面パネルなど外側の部分で、複雑な内部のお手入れについては何も書かれていないと思います。
つまりごちゃごちゃとして、汚れも結構見える奥の方は、家庭ではまったく掃除ができないということなのです。 エアコンは、自力での掃除を前提としていない家電だと言い換えることもできるでしょう。
エアコン内部の掃除には専用の洗剤や高圧洗浄機といった道具が必要です。 さらに洗浄や分解には専門的な技術が必要なので、同じことを自分でするのはかなり難しいと言えるでしょう。
自分で掃除した場合失敗すると高額な修理費用も
ドラッグストアなどで、エアコン内部洗浄用の洗剤スプレーが販売されているのをご存じですか?
この商品を使えば奥の方まで自分で掃除ができるんだな、と思ってしまいそうなところですが、また説明書を確認してみてください。 多くのエアコンの説明書には、こうした市販品を使って内部洗浄をするのはやめてくださいと注意書きがされていると思います。
「それならどうしてこんな製品があるんだろう」と疑問に思うかもしれませんが、つまりは自己責任ということなのです。 もちろんエアコンの内部洗浄用の洗剤は、それを目的に作られてはいますが、必ず安全に掃除ができるとは限りません。
そういった商品を使って自分で掃除した場合、失敗するとエアコンが壊れてしまい、高額な修理費用がかかる場合があります。 するとプロの業者にエアコンクリーニングを任せるよりも、結果的にずっと大きな費用がかかってしまうのです。
エアコンクリーニングのメリット
そもそもエアコンクリーニングには、どんなメリットがあるのでしょう。
もちろんどんなものでもきれいにしておいた方がよいのは間違いありませんが、エアコンに関しては、きれいに掃除しておくことでさらに多くのメリットが期待できるのです。
電気代が安くなる
まず、エアコンクリーニングの大きなメリットは、電気代が安くなることです。 エアコンの内部に汚れが蓄積してくると、風の通り道を塞いだり、ファンがうまく回らなくなってしまったりします。
そうすると、温度を調節するのに本来よりも余計な労力がかかって冷房・暖房効率が悪くなり、その結果余計に電気代がかかってしまうのです。
出費を惜しんだ結果、きれいなエアコンでない上に、結局お金もかかってしまうとは残念な話ですよね。 電気代を安くするため、そして節電のためには、エアコンを最良のコンディションに保つことが大切です。
カビ・悪臭を防ぎアレルギー予防になる
また、汚れたエアコンは、カビや悪臭の原因にもなってしまいます。 稼働させると嫌なにおいがするエアコンは、ほぼ間違いなく問題を抱えています。 そしてカビは、アレルギーの原因にもなるので要注意です。
カビだらけのエアコンを通して送られてきた風が部屋中に充満することを考えると、少しゾッとしますよね。特に小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、空気はできるだけきれいに保ちたいと思います。 空気清浄機をつけたとしても、カビや悪臭の棲み家になっているエアコンそのものをきれいにしないと、残念ながら根本的な問題の解決にはなりません。
エアコンで冷房や暖房を入れて嫌な匂いがしたときはもちろん、体調不良を感じたりしたら、それはエアコンに溜まった汚れが原因かもしれません。 一度プロにエアコンの中を見てもらうとよいでしょう。
エアコンの効きがよくなる
「なかなか冷えない・温まらない」「エアコンの効きが悪い」と感じられる時には、次のような理由が考えられます。
・エアコンのコンプレッサーや熱交換器の故障
・エアコン本体や室外機周辺の環境(周囲が物で覆われていると熱交換がうまくできない場合があります)
・エアコンのスペックと部屋の広さが合っていない
・エアコンのフィルターや内部の汚れ
以前よりもエアコンの効きが悪くなったと感じた時には、まずはエアコンや室外機周辺の環境を変えていないか考えてみましょう。
エアコンの周辺に背の高い家具を置いたり、室外機に新しいカバーを取り付けりなど、周辺環境の変化がエアコンの効きを悪くしているかもしれません。
故障の場合は修理か買い替えをするしかありませんが、もしエアコンの汚れが原因なら、エアコン内部のクリーニングをするだけで症状が改善するのです。
そうすれば、同じエアコンを使っていても、より快適に生活できるようになります。
まとめ
プロの業者によるエアコンクリーニングには、たくさんのメリットがあることがわかりました。 問題になるのはスケジュール調整の手間や費用だと思いますが、春や秋といった安い時期に依頼をすればお得にエアコンクリーニングをしてもらうことができます。
もし毎シーズン業者に依頼をするのが負担なら、エアコンの使用頻度に合わせて、ちょうどいい間隔を決めてもいいでしょう。
年に一度、数年に一度汚れをリセットするだけでも、まったく内部のクリーニングをせずにエアコンを使い続けるよりは随分効果が感じられるはずです。 まずは一度、ご自宅のエアコンのカバーを開けて中を眺めてみてください。