「すぐ成長するし…」と大きいサイズを履かせていませんか?未発達な子どもの足にこそ正しい靴選びが重要!体を支える大事な足を守るために知っておくべき事とは?

教えてくれたのは、

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!
寺杣敦行(てらそまあつゆき)さん
足と靴と健康協議会(FHA)認定のバチェラーオブシューフィッティング(上級シューフィッター)で、幼児こども専門シューフィッターでもある靴の専門家。ベビー&キッズシューズ(革靴)の専門店「ジェンティーレ東京」の代表。
ジェンティーレ東京
住所/東京都品川区西品川1-20-10
電話番号/03-3493-5840
営業時間/10:00~19:00 日祝休
ホームページ/https://childrenshoesgentile.tokyo/

公開 2024/04/04(最終更新 2024/04/05)

編集部のやまぐち

編集部のやまぐち

編集者&ライター。最近は動画編集にも手をだしています。怖がりだけどホラー映画とホラー系のゲーム実況見るのが好きです。ゾンビはダッシュしない派。

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子どもの理想の足は、ふくらはぎ、アキレス腱、かかとが一直線

人の足って本当に千差万別。体重が乗っている時と乗っていない時ではだいぶ形が違って、体重が乗った時に足がどのように変化するか、それが人の足の個性。それは立ち始める頃から分かるので、0歳からすでに足の傾向があるといえます。

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

理想は、立った状態でふくらはぎ、アキレス腱、かかとが一直線であること。ただ、0歳から3歳くらいまでは骨と骨をつなぐ関節がとても柔らかいので、足首が内側に曲がって「くの字」の状態であっても改善できる見込みがあるため、そこまで心配はいりません。ただ、これを大人になるまで放置してしまうと、足の歪みが膝、股関節、腰に響いていき、全体的にゆがんだ体に。そうなると左右で足の長さが異なり歩き方にも影響してきます。足は体の土台となる重要な部分。子どもの頃からしっかりとケアをしていきましょう。

座り方や寝相などの生活習慣が子どもの足をゆがませる原因に

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

一般的な子どもの足の発達は、最初は柔らかく、一人歩きを始め、外遊びが増えてくると足に筋肉が付き、それが支えとなります。そして足首の関節が固まってくるのが10歳から12歳ごろ。それまでに真っすぐに育ててあげることが重要です。

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

それには、外遊びをたくさんして足を使うこと。それからチクチクザラザラするような所を裸足で歩いて足裏に刺激を与えるのもいいですね。そういった行為が足の発達を促し、土踏まずの形成にもつながっていきます。

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

生活習慣にも注意が必要です。例えば、割座(正座の状態から足を外側に開きお尻をつける座り方)や横座りは、曲がった状態の足首に体重がかかるため関節をゆがめる原因に。それからうつ伏せ寝も足が内側に向いた状態になるので避けましょう。ただし、絶対にしてはいけないというわけではなく、同じ姿勢でい続けることがゆがみの原因を作るので、癖づかないように保護者が働きかけましょう。

子どもの頃はとにかく足の関節をゆがませないことが大事。そのためには、足にとって良い暮らし方を意識し、正しく歩けるための靴を履く、これが成長期の足にとってとても重要です。

子どもの足に良い靴って?靴のタイプと靴選びのポイント、正しい靴の履き方は?

子どもの足にとって良い靴とは?

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

靴の機能として大事なのは、足と靴がしっかり固定されること。それにはマジックテープが一番。足首が固定されることでグラグラせず歩き方も安定します!

足を守る靴のチェックポイント

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!
・爪先が反り上がっている。つまずき予防と蹴り出しがスムーズで歩きやすい
・芯材が入っていて硬さがあることと爪先の空間に高さがあること
・マジックテープタイプの面ベルト。2本だとなお良い
・履き口は小さめ。足首をキュッと固定
・素材は通気性の良いものを
・芯材が入っていて硬さがあること
・ソールは指の付け根で曲がるもの

子どもの靴の選び方

足の形も指の並びも人それぞれ。自分に合った靴を選ぶには細かく見ていく必要があります。ただ、それはとても難しいので、知識を持っている専門家に選んでもらうのが一番です。子どもの靴専門のシューフィッターは全国で約300人いるので、FHAのホームページから検索してみてください。

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子どもの足に合ったサイズの確認方法

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!
10~13mmが未就学児、13~15mmが小学生。あいている状態をチェック!

中敷きを取り出して、その上に足を乗せ、中敷きの先端とつま先の間隔が未就学児の場合は10mm~13mm、小学生の場合は13mm~15mmあいている状態であれば適切なサイズだといえます。

子どもの靴の正しい履き方

履く時は床やイスに座って履きます。靴に足を入れ、爪先を少し上げてかかとを床にトントンと着け、かかとと靴のかかとを密着させます。これがとても重要!その状態のまま足の甲にベロをぴったりくっつけマジックテープや紐でしっかりと固定しましょう。

サイズアップの時期

子どもはよほど靴がきつく感じないと痛いと言ってくれません。どんなに足に合った良い靴を履いていても、きつくなったままの靴を履いていると、足のトラブルや正しい歩き方に影響を及ぼします。
足の成長は平均的には1歳~2歳くらいまでは3カ月で5mm程度、2歳半~7歳くらいまでは半年で5mm程度ですが、個人差がとても大きいので、靴が窮屈になっていないか、足の定期的な計測が必要となります。

サイズアップの時期
・ファーストシューズは約1ヶ月後
・以降2歳くらいまでは約3ヵ月後
・2歳半~6歳くらいまでは約半年後

子どもの足を守るために靴選びは重要!こんなタイプの子どもの靴には要注意

ゴムバンドタイプの靴

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

足と靴を固定するには弱く、ゴムが伸びるとさらに緩くなり、靴の中で足が前に行ったり、ぐらついたり…。ゴムバンドタイプの上履きも注意!固定できるマジックテープタイプが◎。

ブカブカの靴

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

サイズが合っていないと靴の中で足が前後左右にぐらぐら。正しく歩けないと足の成長や土踏まずの発達にも影響が。体がゆがむ原因にも。

やわらか~い靴

子どもの靴の選び方、買い替えのタイミングは?靴の専門家が解説!

前後左右にグニャグニャと曲がる柔らかいタイプの靴は安定感がなく、足をしっかりと支えることができず…。

かかとのクッションが分厚い靴

クッションの分厚い靴は、足を入れた瞬間に足が前方に押し出されるため、本来よりも1サイズ大きいサイズも試してみることが大切。