全ての命の根源なのに太陽に関心をもつ人は少ない。

でも、新しい「宇宙気候学」という分野で活躍中の宮原ひろ子さんの話を聞けば、太陽が身近な天体に感じられそうです。

公開 2024/04/06(最終更新 2024/04/08)

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東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。

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太陽は27日で自転、11年周期で変動

活動の度合いが日々変化する太陽(提供/NASA SDO)
活動の度合いが日々変化する太陽(提供/NASA SDO)

2012年から、科学を楽しく語り合える場を提供してきた我孫子サイエンスカフェ。

今回は、宇宙や太陽の活動が地球に与える影響を研究して猿橋賞(※)を受賞した宮原ひろ子さんを講師に迎え、オンラインで開催されます。

一般財団法人「女性科学者に明るい未来をの会」により毎年、優れた研究業績を挙げた女性科学者に贈呈される学術賞のこと。

宮原ひろ子さん
宮原ひろ子さん

平均27日で自転している太陽。

赤道と極付近では5日以上のスピード差がある「ねじれた自転」のせいもあり、磁場が南北を11年で逆転!

それに合わせて、太陽活動の元気度を表わす黒点やフレアの数が、11年で増減を繰り返しているそうです。

また、1645年からは、何と50年以上も黒点が消えた時期があり、ちょうど同時期に氷河が増え広がり、気温が低下。

このような寒冷化は、200年周期で起きていることが確認されています。

宮原さんは、過去の太陽活動を調べてみようと、南極の地下深くに眠る氷や屋久島などの古い大木の年輪から、過去の太陽活動を精密に読み取る努力を重ねました。

その結果、黒点が消える直前、通常の11年周期を刻めずに、まるで脈拍が弱まるように周期が少し伸びていたことなどを発見しました。

2008年、黒点が急に驚きの減少!

黒点(東西に黒点群あり)
黒点(東西に黒点群あり)
フレアなど様々な太陽活動
フレアなど、さまざまな太陽活動(上下とも提供/高橋正則さん 2023年5月21日撮影)

そして2008年。 何と200年ぶりに11年周期が伸びて黒点が減少。

「寒冷化の到来か!」と驚かれたそうです。

次のサイクルでは周期が回復しましたが、今後どうなるか…。

それにしても、太陽の活動は予想以上の激しさです。

通信機器が多い現代は、太陽活動が活発な時に通信障害や停電などで大きな被害につながる危険性もあり、太陽について学ぶ重要性が増しそうです。

太陽や宇宙の話を、子ども向けの著書もある宮原さんから、やさしく教えてもらえる貴重な機会。

オンラインで自宅から参加できます。

第61回我孫子サイエンスカフェ(オンライン)

日時/4月14日(日)午後1時~午後2時40分
参加費/無料
定員/50人(先着順、定員に達し次第締め切り)

問い合わせ
電話番号/0297-82-3070 福元
メール/abikoscience1@gmail.com
申し込みフォーム/http://abikoscience.web.fc2.com