市川市行徳にある鍼灸マッサージ治療室の看板猫ミケちゃん。朝4時にやってくる院長のやすらぎさんを「ひまわりスマイル」でお出迎えするのが日課です。ご飯を食べ、やすらぎさんがSNSにアップするつぶやきや写真をチェックして、ミケちゃんの一日が始まります。

写真協力/やすらぎ治療室

公開 2024/06/28(最終更新 2024/06/24)

ゆき

ゆき

元々インドア派でしたが、市川市に住み始め街歩きが趣味に。島巡りもしています。がんサバイバーサポート中。医療・介護にも興味あり。ネコとお笑い好き

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生まれつき3本脚の看板猫ミケちゃん

三毛猫
ミケちゃんのトレードマーク「ひまわりスマイル」

さかのぼること約10年前、治療室の中をチラチラとのぞく3本脚の三毛猫がいました。

やすらぎさんはミケちゃんと名付け、客がいない時に中に入れて休ませることに。

閉店時には外に出して帰宅しますが、心配で落ち着かず、朝になるとやってくるミケちゃんに会うため、徐々に出勤時間を早めていったとか。

家には老猫がいるため連れて帰ることもできず、飼ってくれる人を探すことにしました。

その準備として避妊手術のため訪ねた病院で妊娠が分かり、獣医から「子宮が腫れて水がたまり、もう少し遅ければ母体の命も危なかった」と告げられたことも。

ある寒い晩、いつも聞き分けのいいミケちゃんが何度外に出しても戻ってきてしまう日がありました。

「一晩だけ」と治療室に泊め、翌朝、のぞいてみると、いたずらもせず大人しくしていたミケちゃん。

その様子を見てやすらぎさんは決心します。

「ここをミケちゃんの家にしよう」

やすらぎ
ミケちゃんルームで やすらぎさん夫妻と共に
三毛猫
やすらぎさんのマッサージでとろける表情のミケちゃん

元気をくれるミケちゃんへ恩返し

三毛猫
お客さんの体をほぐすのはやすらぎさん、心を和ませるのは私の役目なの

いつも満面の笑みで出迎えるミケちゃんですが、ベッドでぐったりしている時がありました。

嘔吐した痕もあります。急いで病院へ連れていくと甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)という病気と判明。

2020年、コロナ禍で治療室も大変な時期ではありましたが、「いつもミケちゃんに元気をもらっているから、今度は励ます番」と全国のフォロワーからたくさんの手紙や支援が届きます。

「本当に多くの方に助けられました。ミケちゃんがどれだけ皆さんに愛されているかを実感します」とやすらぎさん。

ファンレター
国内はもとより、海外からも届いた、たくさんの励ましの手紙

服薬や治療は続いていますが、激減した体重も戻り、症状も安定しているそうです。

「これからもひまわりスマイルでみんなを照らすね」

明るい笑顔で、ミケちゃんは今日も元気と勇気を届けます。

私とやすらぎさんのお話が本になったよ

X(旧Twitter)/@ojm52811