「八千代の秘境」と安原さんご夫妻が表現する、田畑に囲まれた自然豊かな安原ブルーベリー園。

取材に訪れた6月上旬は、早生品種「ハイブッシュ系」の大粒で甘いブルーベリーが完熟し、開園を心待ちにしたお客さんらが直売所を訪れていました。

晩生品種「ラビットアイ系」が旬を迎える8月には、食品スーパーには出回らない珍しい白イチジク「バナーネ」の直売も始まります。

※記事中の価格はすべて税込み

※内容や価格は取材時のものです。最新情報は、ホームページまたはお電話でお問い合わせください。

公開 2024/07/06(最終更新 2024/07/08)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

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6月~7月が旬の「ハイブッシュ系」ブルーベリーを摘み取り体験

八千代市吉橋(よしはし)。

道幅の広い道路と、整然と立ち並ぶ新興住宅街を抜け、だんだん舗装がなくなり狭まる道を慎重に進むこと数分、視界が開けた先に「安原ブルーベリー園」はありました。

安原ブルーベリー園

市街地から少し分け入るだけで空気も風景も一変します。

駐車場は7台分。繁忙期には、臨時駐車場も設けられるそうです。

安原ブルーベリー園の入園料
朝一番に摘み取った新鮮なブルーベリーも購入できます。事前に電話連絡をすれば待ち時間なくお渡しできるとのこと

食べ放題ではなく、畑でかごいっぱい摘み取ったら、休憩所のテーブル席で新鮮なうちに味わうというスタイル。

ブルーベリー安原ブルーベリー園のブルーベリー

奥の小さめのかごが、小学生と幼児用、手前が大人用です。

コロナ禍の折、屋外の施設である農園の運営は続けながら、感染症対策を熟慮した末に編み出した方法です。

「畑に隣接する涼しい休憩所で召し上がっていただいています。その場で食べきれない分は、パックに詰めておみやげにできますよ」と安原さん。

ブルームがある安原ブルーベリー園のブルーベリー
まるい粒の全体が濃く色づいているものが食べごろ。表面に白っぽく粉をふいたように見える「ブルーム」は新鮮さの証し

大人の背丈ほどの高さに育った木には、まるまると青藍色に色づいた実が鈴なり!

その生命力あふれる愛らしい姿に思わず感嘆の声がこぼれます。

早生品種ハイブッシュ系は10種類ほどの木があり、それぞれ味わいが異なるので食べ比べができるのも楽しい。

甘みが強いもの、さわやかな酸味のもの、どれも香りが素晴らしく、みずみずしくて澄んだ味わいに心躍ります。

夏休みが旬!「ラビットアイ系」ブルーベリー

安原ブルーベリー園のラビットアイ
糖度が高く酸味の少ない、食べやすい品種。ラビットアイの畑を見学しているとき、野生のキジが鳴いて通り過ぎていきました

こちらは晩生品種「ラビットアイ系」のブルーベリーです。

実が熟す前にうさぎの目のように赤くなることからこの名前がついたそう。

6月上旬に訪れた際にはまだ色づいていない状態だったラビットアイ系のブルーベリー、

「ちょうどお子さんたちの夏休みが始まるころに最盛期を迎えます。たくさん来てくださるとうれしいですねぇ」と安原さんは笑顔で話します。

安原ブルーベリー園の広々とした休憩所
広々とした休憩所にはよく風が通り、心地よく過ごせます

昨年、開園して10周年を迎えた安原ブルーベリー園。

休憩所と直売所をリニューアルしました。

安原ブルーベリー園の自家製ブルーベリーソースと冷凍ブルーベリーがたっぷりのかき氷(500円)
自家製ブルーベリーソースと冷凍ブルーベリーがたっぷりのかき氷(500円)も毎年大人気

直売所には、ブルーベリーはもちろん、安原さんが栽培した黒米やとうがらし、自家製のジャムなども並びます。

自慢の手作りジャムは、2020(令和2)年度、八千代市ふるさと納税の返礼品にも選ばれた逸品。

原材料は、ブルーベリーまたはイチジク、グラニュー糖とレモンのみ。

素朴かつぜいたくな味わいです。

ブルーベリーの受粉のために飼育しているという西洋ミツバチの巣から採れた「八千代産はちみつ」も人気商品ですが、「周辺地域の開発に伴ってか、近年はミツバチの数が半減。はちみつの量も減ってしまいました」と安原さんは肩を落とします。

摘み取り作業と併せて草刈りをする安原さん
早朝には摘み取り作業と併せて草刈りも。お客さんが農園内を歩きやすいように、摘み取りやすいようにという安原さんの心遣いを感じます

ご苦労されていることはありますか?の問いかけに「農産物は天候次第なので、いつもお天気は心配ですね」と即答しつつ、

「お客さんはみなさん、いい方ばかり。お客さんとの会話が楽しくて」と顔をほころばせて農園を見渡します。

8月中旬には完熟イチジクの直売も始まります

安原ブルーベリー園の白イチジク
(写真提供:安原ブルーベリー園)

6月から7月にかけてブルーベリーの早生品種が食べごろを迎え、7月半ばにはブラックベリーの直売がスタート。

8月には晩生品種のブルーベリーを楽しみながら、同月中旬頃からはイチジクの販売も始まります。

主力商品は、フランス原産「バナーネ」という白いイチジク。

収穫後は傷みやすく日持ちしないため、食品スーパーに出回ることはほぼないという希少な果物です。

「濃厚な甘みと食感をぜひ味わっていただきたいですね」

安原ブルーベリーの苗の販売

ブルーベリーの苗の販売もあります。

自宅の庭でブルーベリーを収穫できると思うとわくわくしますね。

安原ブルーベリー園のわんちゃん休憩所

ペットと一緒に訪れるお客さんのために、敷地内にはわんちゃん休憩所も。

成田空港から外国人観光客が訪れることもあるそうです。

ブルーベリーの実

日差しが降り注ぎ、ブルーベリーの樹々は生き生きと葉を広げ、夏色の実をふんだんにつけています。

安原さんご夫妻が愛情と手間を重ねて育てる、この豊かな清々しい農園風景。

今年はぜひあなたも訪れてみてください。

安原ブルーベリー園
住所/千葉県八千代市吉橋2635
開園時期/6月上旬~8月中旬(期間中無休)
開園時間/平日:午前9時~正午 土日祝:午前9時~午後5時
駐車場/7台分(無料) ※臨時駐車場あり
入園料/中学生以上1800円 小学生1200円 幼児(3歳以上)800円
※食べ放題ではありません。詳細はホームページをご確認ください
電話番号/090-7846-5100
HP/https://ya-koichi.sakura.ne.jp/wp/
※予約はこちらから
https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000207027/