市原市で焼きはまぐりや焼きあさり、佃煮の製造・販売をしている子栄丸(こえまる)。
代表の時田勝さんと妻の和子さん、息子の雅章さんに娘夫婦の標(しめぎ)隆司さん、真佐江さんで50年間変わらぬ味と品質を守り続けています。
公開 2025/03/04(最終更新 2025/03/03)

花
48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/
記事一覧へ市原で海の味を50年守り続ける


ちょっと変わった店名は、創業者で和子さんの父・政太郎さんの持ち船に由来したもの。
現在石油コンビナートとなっている市原の海岸ですが、昭和20年代は海の幸豊かな砂浜でした。
子栄丸は内房の海を駆け巡り、あさりやはまぐりを船橋、浦安、東京の貝問屋に卸していました。
やがて政太郎さんは佃煮の製造・販売業を手掛けるようなり、屋号に子栄丸の名前を冠しました。

家庭でぜいたくな炊き込みご飯が楽しめる

漁師だった政太郎さんは貝へのこだわりも強く、「良質な貝を使わなければおいしい佃煮はできない」と、子栄丸では栄養を蓄えて身がしっかり詰まった旬の貝のみを使用。
口当たりを良くするため、貝についた貝殻や、貝が作る真珠のようなカルシウムを、何と一つ一つ手作業で取り除いていくのだそう!
上質な貝には臭みがないため、ショウガを加えずに仕上げました。
味付けの要となるしょうゆは千葉県産。
料亭で使われるレベルのものを使用しています。
ふっくらと柔らかい佃煮は、ショウガが苦手な人や、お子さんから高齢者まで好評なのだとか。
なぜここまでの手間を?と尋ねると「家族に食べさせたいものを作る、と決めているからです」と時田さんたち。
笑顔が絶えない皆さん。
温かく実直な人柄が、子栄丸の味を生み出しているのですね。


子栄丸の一番人気は、2~3合のご飯に1袋を入れて炊き上げるだけで、貝のうまみたっぷりの炊き込みご飯ができる「日本の贅沢ご飯」(あさり・ほたて・はまぐり)シリーズ。
あさりは1袋に70粒ほど入っています(グラム計量の為、貝の大きさにより個数は変わります)。
どこを食べても貝たっぷりの炊き込みご飯を作れるのは佃煮製造会社だからこそ。
「そのままでももちろんおいしいですが、野菜やキノコを入れるとパワーアップしますよ。これからの季節はタケノコがおすすめです」と和子さん。
また、ほたてご飯の炊きあがりにバターを混ぜるとほんのり洋風になって絶品なのだとか。
確かに、ほたて、しょうゆ、バターの組み合わせは間違いない!

子栄丸の商品は日持ちがするので贈り物に喜ばれていますが、おいしいものを自宅で楽しめるなら普段使いにも取り入れていきたいもの。
かつては地元民だけが手に入れられた隠れた名品をぜひお試しあれ。
