船橋市などの児童養護施設でヘアカット活動を続ける美容師ボランティア団体「OneStep 」(丸井教彰代表)がパナソニック教育財団主催の2024年度「子どもたちのこころを育む活動」で、過去最多参加の214団体から全国大賞を受賞しました。

One Step
全国大賞の表彰を受ける丸井代表(中央)(OneStep提供)

公開 2025/06/16(最終更新 2025/06/17)

ちいき新聞ライター

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プロレスのマスクをかぶり施設訪問

5月初め、丸井代表が松戸徹船橋市長に喜びを報告しました。

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松戸市長(左)と丸井代表

2014 年の活動開始からプロレス風のマスクをかぶって活動する丸井さん。

最初に市内の児童養護施設・恩寵園(船橋市薬円台4の6の2)で子どもたちが目を見開き喜ぶ顔を見て、マスク姿での活動を決めたそうです。

継続はチカラになり、カタチになる

「子どもたちから親戚のおじさんのように歓迎され、指名もされますよ」とうれしそうに話します。

虐待などで心を閉ざした多くの子どもたちが徐々に「ありがとう」と言い、鏡越しに向き合い、表情が明るくなり、カット後の掃除を手伝う。

そして将来の夢は美容師と言うまでに変化していく様子に「継続はチカラになり、カタチになる」と確信したと言います。

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恩寵園でボランティア・カットを行うOneStepのメンバー(OneStep提供)

単独ボランティアでスタートし、現在約20人の仲間と共に、恩寵園の他に千葉市の「千葉みらい響の杜学園」、旭市の「東海学園」の2カ所でも活動を続けるOneStep 。

「今は任意団体ですが、支援体制を広げるために夏ごろNPO法人の申請をしたい」と丸井さんは新たな目標を語りました。

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恩寵園でボランティア・カットを行うOneStepのメンバー(OneStep提供)

ボランティア・カットだけでない「ビヨウのチカラ」

OneStepの活動に参加している各美容室に「ドライヤー募金」の募金箱を置き、千葉県内の児童養護施設にドライヤーを寄付しています。

熊本地震や能登半島地震の時は震源地に近い児童養護施設に「義援金」を送るなど、ボランティア・カットだけでない「ビヨウのチカラ」を発信しています。(取材・執筆/マット)

美容師ボランティア団体「OneStep」
美容を通じて社会貢献を志すボランティア団体。2012年に美容師交流会として発足し、14年から活動開始。現在20人ほどが恩寵園など県内3カ所の児童養護施設を訪問し、ボランティア・ヘアカットを行っています。
住所/千葉県船橋市薬円台1-5-9

問い合わせ
メール/info@onestep2012.org
ホームページ/https://onestep2012.org/