ネパールの人たちから「OKバジ」と呼ばれている日本人がいます。貧しい人たちの支援要請に「OK」と答えるバジ(ネパール語で「おじいさん」)、垣見一雅(かきみ かずまさ)さん(86)です。

公開 2025/07/09(最終更新 2025/07/14)

ちいき新聞ライター

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真の支援は「自助努力を促すこと」

垣見さんの住むパルパ県ドリマラ村は、徒歩以外に移動手段がない山奥の村です。

垣見さんは大きなリュックを背に、粗末な衣服で毎日村々を巡り、医・食・住・教育など多岐にわたる支援活動を31年間続けています。

垣見一雅さん ネパールの子どもたちにシャツをプレゼントする垣見さん(中央)
ネパールの子どもたちにシャツをプレゼントする垣見さん(中央)

これまでに作った学校・250校。

奨学金を提供した人数・2万人。

作った水場・200カ所。

ヘルスポスト(小規模保険医療機関)5カ所。

費用は、日本の50の支援団体と支援者3000人からの支援金によります。

資金援助だけが支援ではありません。

村人たちが自分たちの力で今の窮状を乗り越えられるよう、必要な資金の3分の1は支援団体が負担し、3分の1は自分たちで作り、残り3分の1は2年返済の約束で支援団体から借ります。

この住民主体型が、村人に生きる力を与える真の支援といえます。

垣見一雅さん お菓子や文房具をプレゼント
お菓子や文房具をプレゼント

最高の幸せは他人を幸せにすること

日本にいた頃の垣見さんは、物質と便利さを求めて時間に追われる日々に大きな疑問を感じていました。

ネパールのこの村には、水道・トイレ・電気・新聞さえありません。

それでも満ち足りて幸せに生きるネパールの村人の魂に魅せられて、垣見さんは86歳の今日まで山道を歩いて村々を回り、休むことなく支援活動を続けています。

「最高の幸せは、他の人を幸せにすること」という信念が垣見さんの原動力。

「バジさんの話から、お金や物だけが大切ではない生き方もあることを知ってほしいです」と、講演会主催者メンバーの曽雌(そし)紀子さんは話します。

垣見一雅さん チラシ

(取材・執筆/敏恵)

OKバジさんに会いに来て! 松戸
日時/7月26日(土)午後2時~午後4時30分(午後1時30分 開場)
場所/稔台市民センター 京成松戸線「みのり台駅」徒歩3分
住所/千葉県松戸市稔台7-1-5
参加費/500円(高校生以下無料)
主催/ネパール応援団ブッダの目 松戸

問い合わせ・お申込み
電話番号/090-1215-5025 曽雌
電話番号/090-3248-3433 杉見