訪れた国や地域90以上、海外への旅は231回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
公開 2025/08/23(最終更新 2025/08/01)

「アドリア海の真珠」と称される美しい街

クロアチア南部・アドリア海に面した、ドゥブロヴニクの西の門、ピレ門から旧市街に入ると、すぐ左手にフランシスコ会修道院。


その前に大きな井戸のような形の、オノフリオ大噴水がある。

15世紀半ばに造られて以来、今でも現役。
水を汲んでいる人がいる。
そこから真っ直ぐ東に伸びるプラツァ通りが、この町のメインストリート。
ルザ広場まで200m余りのこの通りの両側には、銀行、ショップ、カフェなどが並んでいる。
この通りの左手には、狭い路地、急な石畳の階段の道が何本も北へ伸びている。

坂道の途中には、アクセサリーや刺繍、絵はがきなどを売るみやげ物屋があり、その道と交差する平らな道には、カフェやレストランが並んでいる。

屋根瓦のオレンジ色 色の違いの理由とは
ルザ広場に、騎士オルランドの像が彫刻された、旗の掲揚台が立っている。
この街ではこの騎士の右腕のひじから先の長さ約50cmが長さの基準になっている。

この像の後ろに建っているのが、聖ブラホ教会。
その奥に、ドームのある大聖堂。

大聖堂を背に北の方向を見ると、右手に市の鐘楼と時計塔、その左手、スポンツア宮殿の上にスルジ山が見える。

ロープウエーに乗って、スルジ山の展望台に上り、旧市街の全景を楽しんだ後、旧市街を取り巻く城壁を、ぐるりと歩いて回った。





城壁から見えるオレンジ色の屋根瓦の色が2種類ある。
ユーゴ内戦の時に爆撃被害に遭わなかった屋根に比べ、修復した新しい屋根瓦の方が、鮮やかなオレンジ色をしている。

(文・写真/秋山秀一)