訪れた国や地域90以上、海外への旅は233回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
公開 2025/09/27(最終更新 2025/08/24)

中国の「国酒」茅台酒(まおたいしゅ)の資料館を見学
中国内陸西南部、雲貴(うんき)高原東北部にある貴州省の興義(こうぎ)市で開かれた観光に関する2つの国際会議に出席したことがある。
その時は、会議に出席するだけでなく、会議の前後で、貴州省北部・遵義(じゅんぎ)市にある世界文化遺産の海龍屯土司城(かいりゅうとんどしじょう)、貴州省中部・安順(あんじゅん)市の黄果樹瀑布(こうかじゅばくふ)、南部・興義市の馬嶺河峡谷(まれいかわきょうこく)、万峰林(まんほうりん)など魅力ある自然景観を中心に、貴州省の代表的な観光地を訪れた。



貴陽市で1泊の後、翌日、茅台鎮(まおたいちん)へ移動し、茅台酒を飲みながらの、昼食。

茅台酒は、田中角栄元首相が訪中した際に宴席で出されたことで話題になった中国にとっての特別な酒、国酒である。

食後、茅台酒に関する資料館を見学した。
そこに、様々な記念ボトルと並んで、大阪万博や沖縄海洋博の時の記念ボトルも陳列されていた。

庭にはチャップリンほか、ここを訪れた著名人の石像が立っている。

美しい田園風景と奇岩が織りなす絶景
海龍屯土司城は、遵義市街から15kmほど離れた、少数民族のミャオ族が多く住む山の上にある。
ここに暮らすミャオ族の女性たちは、大きな荷物の入った籠を背負って、急な石段の古道を足早に下って行く。

アジア最大の滝、黄果樹瀑布では、滝の裏側の道を歩き、滝の裏側から滝を見た。

女性の乳房のような山体の双乳峰の奇観、万峰湖遊覧で見た山々の連なりの素晴らしさ。
どれも、カルスト地形の印象深い風景である。



万峰林の山々。
美しい田園風景。
万峰林の、これらの風景は、今も、心に強く残っている。


(文・写真/秋山秀一)