佐山の獅子舞は、毎年9月23日に「五穀豊穣(ほうじょう)」「悪疫退散」を願って奉納されています。

公開 2025/09/19(最終更新 2025/09/16)

ちいき新聞ライター

ちいき新聞ライター

地域に密着してフリーペーパー「ちいき新聞」紙面の記事を取材・執筆しています。

記事一覧へ

ゆったりとたゆたう3匹の獅子

舞には「オオガカリ」と「カコイ」の2種類があるそうです。

午前11時ごろから熱田(あつた)神社でオオガカリが奉納され、休憩を挟んで午後3時ごろから妙福(みょうふく)寺でカコイが奉納されます。

佐山の獅子舞
(左から)オヤジシ・メジシ・ナカジシ

オヤジシ・ナカジシ・メジシがおなかに枠なし絞め太鼓(しめだいこ)をつけ、両手に持った20cmほどのバチでたたきながら舞います。

笛は5、6人おり、郷愁を誘うメロディーを奏でます。

のんびりとした謡が入る舞も。

「佐山の獅子舞は、派手さはないけれども、ゆったりとした獅子舞」と、佐山獅子舞保存会のメンバーは言います。

ねじり模様が入った角のオヤジシは白い前垂れ。

ナカジシの角はストレートで、白い前垂れ。メジシは角ではなく宝珠(ほうじゅ)をつけ、赤い前垂れ。

3匹を見分けられると楽しさ倍増です。

歴史ある獅子舞を継承する人たち

獅子舞は代々長男が継承することになっており、笛の家は笛を、舞手の家は舞を継承していたそうですが、須田英樹さんはオオガカリの時は舞手。

カコイの時は笛の二刀流。

「両方やると、両方がいい加減になってしまうようなジレンマを感じています」とのことでしたが、貴重な若手ゆえの悩みとも。

竹林キャンプ場「CAMPかぐや」経営者の伊藤勝巳さんは次男ですが、経営者仲間に「事業を一生懸命やるのもいいけど、地域のこともきちんと参加した方がいい」とアドバイスされ、参加を決めたとのこと。

伝統芸能の継承の形も時代に合わせて様変わりしているようです。

佐山の獅子舞の起源について、はっきりとした記録はありませんが、江戸時代から始まったといわれています。300年以上の歴史がある八千代市指定文化財第1号です。

(取材・執筆/福)

日時/9月23日(火・祝)
(1)午前11時~
場所/熱田神社
住所/千葉県八千代市佐山1921
(2)午後3時~ 
場所/妙福寺
住所/千葉県八千代市佐山211

問い合わせ
メール/camp.kaguya@gmail.com CAMPかぐや
※当日は公共交通機関をご利用ください