「わが子に農体験を」との思いから家族で訪れ交流が始まった農園で、土に触れ汗を流し、農業の実情や課題について見聞を深めた川崎さん。

公開 2025/10/11(最終更新 2025/10/08)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

記事一覧へ

野菜が中心にある地域活動スタート

やがて同農園が手がける自然栽培野菜の宅配事業に携わるようになります。

加えて地域イベント出店や飲食店の軒先販売にも着手すると、子育て世代を中心に人気と評判が拡大。

食と農への関心の高さを感じた川崎さんは、昨年、地域の育児サークルと共同し、同農園の一部を活用してさつまいもや夏野菜などを栽培する農業体験会を実施しました。

家族ぐるみで畑作業に取り組む満ち足りた様子を目の当たりにした川崎さんは、野菜を軸に街と人がつながる構想を描くようになります。

自然野菜と子どもと、地域コミュニティー 川崎賢一さん(習志野市在住)
「親子でリアルな農体験を」と話す川崎さん
自然野菜と子どもと、地域コミュニティー 川崎賢一さん(習志野市在住)
自然野菜と子どもと、地域コミュニティー 川崎賢一さん(習志野市在住)

自らも学びながら発信し、周知する

折しも、環境に配慮した素材の鉢メーカーと出会った川崎さんは、ベランダや庭で、より気軽に家庭菜園を始められることに着想を得て、子どもたちが育てた野菜を街の飲食店に卸すという類例のない事業に乗り出します。

「自分の手で世話をし収穫した野菜がメニューに登場し、それを家族で食べに行く。子どもも大人も笑顔になり、地元のお店も喜ぶ、そんな循環を通して、地域と人がつながるコミュニティーが育まれることを目指します」。

IT技術を生かして世界とつながる時代だからこそ、昔ながらのご近所付き合いを再興し大切にしていきたい、とも。

広がるビジョンと行動力の根底にあるのは、農業従事者らへの敬意。

地域密着の挑戦は続きます。

自然野菜と子どもと、地域コミュニティー 川崎賢一さん(習志野市在住)
川崎賢一さん(左端)

Instagram/@01ba_se