「お商売が成り立つのは、地域の人あってこそ」。そんな思いを原動力に、地域活動に奔走する「女将さん」を取材しました。
公開 2025/10/29(最終更新 2025/10/08)
育てていきたい「居場所」づくり
大きな一輪の花が咲いたような、おおらかな笑顔で手際よく立ち働く渡邉さん。
鎌ケ谷市内で飲食店を経営する他、国指定史跡の普及ボランティアや鎌ケ谷市子ども子育て会議の委員も務めます。

「この街にお世話になって17年、多くを学んだ」と振り返り、「その恩返しをしたい、地域貢献をしたいと常日頃考えています」と、笑みの中にふと真剣な表情をのぞかせます。
地域の課題に関心を寄せる中で聞こえてきた「夏休みの間、給食がなくて困る」という声。
働き方や家族形態が多様化する昨今、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくりの重要性を感じた渡邉さんは、自らが会長を務める同市商工会女性部の主催で「おやつひろば」を開設。

小中学生が集い、おやつを囲んでにぎやかに過ごす様子に「来年はお弁当を提供したい」「みんなが喜ぶことを、もっとできそうな予感!」と、声を弾ませて展望を語ります。

発言力、伴う責任 潔く担って、前へ
商工会・商店会では会長や理事、役員を歴任。
多忙を極める中にもトップを務めるのは、現場の声を届け、時代に即した提案を挙げ、従来の組織体制の変革や刷新を進めるため。
紙媒体のデジタル化やアプリの導入など、若い世代の視点やニーズも柔軟に取り入れ、地域全体のより良い運営に生かすことを目指します。
情報収集や勉強も欠かしません。
「長」として、後進の育成も視野に「他の人が『やってみたい』と思うような、楽しい姿を見せたい」とも。
人が「女将(おかみ)」と慕う渡邉さん。
力強く、しなやかに走り続けます。


Instagram/@recolte_kmgydining_cafe