歩くと足が痛くなるのは老化のせい? 中には血管の病気が原因の場合もあるので注意が必要です。

この記事は船橋市立医療センター公開医療講座「形成外科のおはなし」(講師/同センター形成外科・小野紗耶香氏)を参考に作成しました。

公開 2025/11/23(最終更新 2025/11/17)

編集部 R

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「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。

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傷の治りが遅いことで気づく場合も

歩き続けていると足が痛くなる、平地では大丈夫だが階段や坂道はつらい、他人より歩くのが遅い…。

このような症状がある場合、もしかしたら足の動脈硬化かもしれません。

最初は足が冷たくしびれる程度ですが、症状が進むと歩行時に痛みを感じ、重症になると「常に足が痛い」「傷が治らない」状態に。

こうなると動脈硬化が強く疑われるため、検査が必要になります。

発見には画像診断が効果的

足の動脈硬化は、生活習慣病や加齢などにより血管内のコレステロールが増え、血栓ができて血管が詰まることが原因。

診断は両手両足の血圧を測定するABIという検査で行います(図参照)。

「足の動脈硬化」のはなし

ABIの値が0.9以下は抹消動脈に病気がある可能性があるため、エコーやMRI、必要に応じて血管造影(カテーテル)検査を実施。

画像診断によって、異常の有無を判断することができます。

循環器内科、血管外科で血管の治療を行うことで、傷の治りを劇的に早くできる可能性があります。

足の動脈硬化の治療には、形成外科の他、循環器内科、糖尿病内科、皮膚科、整形外科などさまざまな診療科によるチーム医療が効果的です

「足の動脈硬化」のはなし

足の動脈硬化が疑われる症状
・歩き続けると足が痛くなる (休めばまた歩ける)
・階段や坂道がつらい(平地は平気)
・他人と同じ速度で歩けない