編集者、漫画原作者、文筆家と多彩に活動する平林緑萌(もえぎ)さん。2018年に市川市で出版社を立ち上げて、絶版になった学術書を復刊。研究書や随筆の専門誌などを発行しています
公開 2025/11/20(最終更新 2025/11/17)
編集部 石田祐葵子(いしだゆきこ)
編集/ライター/漫画家/イラストレーター 埼玉県出身、東京都江東区在住です。以前は漫画業界にいました。漫画の師匠は安野モヨコ先生です。『江ノ島高校ワンダーフォーゲル部』で検索!今は「ちいき新聞」編集者。千葉県いいところですね!★Twitter★@LoveMtmoutain
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2018年に市川市で出版社(合同会社)を立ち上げた平林さん。
発行している本の約半分は絶版になった学術書の復刊。
それまでフリーの編集者だった平林さんは、独立について「年も取ってきたし(当時30代)、昼夜が逆転するような働き方はもうできない。今後も持続可能な働き方をして、大もうけはできなくても、なんとかご飯を食べていけるならその方がいいな」と思って出版社を立ち上げたそう。

会社を市川にしたのは「出版社って、ほとんど都内にあって、東京の地場産業っていわれています。その中心から一歩離れた所で、文化的な街でやりたかった」と語ってくれました。
今後の夢は市川で「知」の継承
父の平林章仁(あきひと)さんは、日本史学者で元大学教授。
父の専門は日本の古代史で、小さい頃から家には数多くの本があり、博物館にも連れて行かれ、おのずと歴史に興味を持つようになったそう。
大学の専攻は東洋史。
「日本史にも興味はあったけど、父とはちょっと違う道を選びたかった」大学・大学院では中国史の中でも「墨子」を専門的に研究。
その時に、学術書の絶版や希少性による古書店での高騰を体験。
「出版社を立ち上げる時に、絶版した学術書の復刊を考えていました。欲しい本を探しても古書店に全然出てなくて、見つけたら8千円とか。それを二、三千円ぐらいで出したかった」


今後の夢は「この事業をちゃんと次の世代に引き継ぎたいです。編集は職人職のようなものですが、復刊のノウハウなら教えられます。自分一代で会社を終えるのではなくて、10年20年やって、次の世代に引き継いで、この出版社が市川で続いていけばと思います」と次の世代を見据えていました。

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