訪れた国や地域90以上、海外への旅は233回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
公開 2025/12/27(最終更新 2025/12/05)
パリの大通り。冬ならではの魅力
パリのシャンゼリゼ大通りが最も美しいのは、クリスマスの夜。
イルミネーション鮮やかなシャンゼリゼ大通りを歩いていると、そう思う。

冬のパリは、街路樹の葉がすべて落ち、枝だけの姿になる。
そのため、街中の銅像や建物など、夏には葉で隠されていたものが、この季節には、よく見えるようになる。
天気の良い日、多くの人がリュクサンブール公園にやってきて、ベンチや池の周りに置かれた鉄製の椅子に腰かけ、読書や会話、昼寝など、思い思いに時を過ごす。


ノートルダム大聖堂のあるシテ島の最下流部、西端の橋がポンヌフ。


実は、新しい橋という名のこのポンヌフが、セーヌ川に架かるパリ市内の橋の中で最古の橋なのである。

春夏秋冬、旅人を誘う花の都
エッフェル塔は、フランス革命百周年を記念して1889年にパリで万国博覧会が開催されたときに建設された。

当初建設から10年後に解体されることになっていた。
が、時代は変わり、軍事用の無線電波を送信するという電波塔として新たに利用されることになり、存続することになった。
それが、今ではパリのシンボルになっている。
エッフェル塔の第一、第二展望台まで、歩いて上る。


途中から見る街の風景、これも、いい。
セーヌ川、凱旋門、美術館、橋、墓地、寺院…。
それに、エディットピアフ。






春夏秋冬、一年を通してパリの魅力は、まだまだある。
今年の3月も、パリまち歩きを楽しんだ。
1980年以来、34回目のパリである。

(文・写真/秋山秀一)