今夏、神戸市で行われた「そろばんグランプリジャパン2025」で、習志野市在住の深谷柚衣さん(17)が驚異の全6種目満点で、日本一を達成しました。
公開 2025/12/19(最終更新 2025/12/12)
そろばん12年で最高位10段獲得
深谷さん(小倉珠算学院=江戸川女子高2年)は5歳の時、母親に勧められてそろばんを始めました。
週5日レッスンがあるときは5日間通ったそうです。
めきめき上達し、幼稚園年長で3級、1年生で1級、5年生で最高位の10段獲得。
今回の大会のグランプリスクール部門(中高生の部)には全国から110人が参加。
塾の講習のため前日の深夜に神戸入りしたにもかかわらず、かけ算、わり算、みとり算など6種目(600点満点)595点で予選通過、12人による決勝に進出しました。

決勝2種目終わり満点勝負に転換
大会は得点と計算時間で勝敗が決まります。
決勝では2種目終了後、「スピードではかなわないから、全種目満点」と作戦変更。
満点2人のまま最終種目のみとり算へ。
10桁の数字を10回たし・引きする計算を5問、制限時間は1分20秒です。
「正確に!」と念じて、みとり算も全問正解。
満足感に浸っていると、計算時間では大きくリードしていた中学生がミス、大逆転で日本一を手にしました。
会場にいた小倉珠算学院長の小倉さんは思わずバンザイ。
周囲の大騒ぎに反して、深谷さん自身は「超楽しんだ。満点を取れたことがうれしかった」と意外なほど冷静な反応。

実は深谷さんの日本一は23年、中3での「全日本ユース珠算選手権」に次いで2度目。
学院の入り口には数々のトロフィーがありますが、ほとんど深谷さんが獲得したもの。
学院以外の人は「深谷さんが日本一の人」とは知らないのだとか。


「私の得意技はそろばんです」と、もっともっと自己アピールしてほしい17歳です。
(取材・執筆/マット)
深谷柚衣さんと小倉学院長に聞いてみました!
Q そろばんは家族みんなやりますか?
深谷 いいえ、父と祖母が少しやるだけ。母はやりません。
Q そろばんは楽しいですか
深谷 最初はそろばんよりも学習テキストが楽しかったです。
小倉 深谷さんは玉を弾く音がほかの人とは最初から違っていました。
Q そろばんが上手になるコツはありますか
小倉 素直な性格ですかね。
Q グランプリでのエピソードはありますか
深谷 私のゼッケン番号は314でした。小倉先生の誕生日が3月14日なので面白い偶然だと思いました。
Q 将来の夢は
深谷 情報系の学部がある大学に学び、大手企業でデータ解析の仕事をしたいです。