公開 2026/01/05(最終更新 2025/12/22)
「難を転ずる」庶民的な縁起木
ナンテンは、本州の中部以南の暖かい地域に自生しますが、本来は中国から導入されたメギ科の常緑植物。
漢名「南天竹(なんてんちく)」から南天と呼ばれ、「ナンテン」の音から「難転」との語呂合わせで災難除けの縁起木として、江戸時代には多くの園芸品種が誕生しました。
5、6月に白い小花を多数咲かせ、冬には真っ赤な美しい実が房状に付きます。
正月の生け花やおせちに、またナンテンと水仙の正月の縁起物の掛け軸(天仙図)にもなり、栽培しやすい家庭用庭木として長く愛されてきました。

生活に密着した用途で食卓にも
美しい実の観賞以外に、厄除け・魔除けとして、風水では鬼門に植えられる庭木の定番です。
葉には殺菌効果があり、食当たりを防ぐとして南天の箸や葉を料理に添えることも。

他に、安産祈願、実は漢方の「南天実(なんてんじつ)」として咳止めや喉飴の薬用にと、庶民の生活文化の多方面で利用されてきました。
(樹木医Y・K)