1月2日・3日に行われた同大会で総合3位入賞(往路6位、復路4位)。長門俊介駅伝監督率いる順大が4年ぶりの表彰台に上がりました。予選会では2位通過。総合3位への飛躍の要因とは? 長門俊介駅伝監督と注目選手へインタビューを行いました。

| 長門俊介駅伝監督 |
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| 2003年順天堂大学入学。4年連続で箱根駅伝9区を走る。4年時の第83回大会で区間賞を獲得し、総合優勝に貢献。卒業後JR東日本で競技を続ける。11年に順大コーチ、16年に駅伝監督に就任。 |
公開 2026/02/09(最終更新 2026/02/02)
編集部 石田祐葵子(いしだゆきこ)
編集/ライター/漫画家/イラストレーター 埼玉県出身、東京都江東区在住です。以前は漫画業界にいました。漫画の師匠は安野モヨコ先生です。『江ノ島高校ワンダーフォーゲル部』で検索!今は「ちいき新聞」編集者。千葉県いいところですね!★Twitter★@LoveMtmoutain
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長門俊介監督インタビュー

第102回箱根駅伝を終えて、まずは率直な感想をお聞かせください
―そうですね。5位以上を目標にやってきていて、箱根駅伝の予選会、全日本大学駅伝を戦って、うまくいけば5強を崩すことはできるかな、という手応えを持っていました。選手のみんなが非常にいい状態(コンディション)でいてくれたので、監督である私自身も、どういう走りをしてくれるのかなというわくわくした気持ちで箱根駅伝を迎えられました。その中で、一人一人がしっかり役割を果たしてくれて、この結果にとても驚いています。3位という結果は、学生たちの底力や、この1年間やってきたことをしっかり発揮してくれた結果かなと思っています。
大会記録や区間新が出たハイペースな展開だった今大会。その中で3位になった要因は?
―予選会からも「挑戦」と言い続けてきました。ペースが速くなる展開に対して、選手たちが慌てなかった。この速い記録も選手たちにとっては、「当たり前」みたいな意識になっていたのかと思います。あとは、(箱根駅伝の)レースの途中から目標である5位は達成できるという流れがあり、本当にチャンスがあれば上を目指せるような展開になっていました。他大学さんは「優勝」と思われていたと思うのですが、うちは5位以内を目標にしていたので、(選手の)心に余裕があって、最後チャンスを拾えたのかなと思っています。
予選会の話が出ましたが、予選会があったからこそこの結果につながった?
―予選会がやっぱり一つの箱根の前の試練でもあります。予選会に向けて夏からチームとして一つになって取り組んできたので、チームとして一つになれたかなっていう部分はあります。けど、やっぱり予選会からやるのは大変でしたね(苦笑い)。
今大会では下級生の活躍が光りましたが、区間配置に不安はありませんでしたか?
―もともと高校時代から実力がある選手も多くいました。その選手たちがしっかりと力をつけてきていたので、「あまり経験がない」とか、「下級生だから」とか、そういう不安は全くなかったです。
来シーズンの三大駅伝の目標について
―うちの学生たち、本当に特徴のある子たちが多いので、その特徴をしっかり生かしながら久々の三大駅伝をしっかり戦っていけるようにしたいです。来年の箱根駅伝に関しては今年走ったメンバーでは4年生が1人しか抜けないので、そんなに戦力はダウンしませんが、欲を出して「優勝、優勝」というところよりも、今年以上の結果を確実に出せるようにしたいです。今大会、本当に100%~120%の力が出ている学生もいますので、80%でもこれぐらい走れるっていうように、来年の箱根駅伝に挑んでいけたらなと思っています。
注目選手インタビュー!

今年も箱根の山登りの5区は大荒れ! 区間記録5位で走り切った小林侑世(ゆうと)選手(3年)

5区はハイスピードな展開があったと思いますが、実際に走ってみて?
―(小田原中継所で)たすきを受け取った時に、7位の駒沢大学さんが近くて、前は青山学院さん(黒田朝日選手)と城西大(斎藤将也選手)さんという2人とも速い方だった。そこにはついていけないな、と最初から分かっていたので、自分のペースを守ることを意識して、しっかりと走り切れたかなと思っています。
小林選手は埼玉県の春日部出身。山は付近にないと思うのですが、5区に決まった時の感想は?
―5区が確定したのが(箱根駅伝の)2週間前ぐらいでした。やっぱりちょっと登りたくはなかったんですけど(笑)。登りがずっと続きかなりきついコースなので、覚悟を持って臨んだ大会でした。スタートからゴールまで応援の人が途切れることなくいたので、(応援を受けて)しっかりと走ることができました。
来年の箱根駅伝、来シーズンに向けての個人の目標
―今年の結果が総合3位ということで、来年の箱根駅伝は、走った9人が残るので、来年は3位以上というところを目標にしていかないといけないと思います。その中で自分が最大限チームに貢献するなら、また同じ5区だなと思っているので、5区で自分が往路優勝のテープを切れたらなと思っています。
往路の流れを復路へつなげる 6区で堅守の走りをみせた谷本昂士郎(こうしろう)選手(2年)

6区は山下り。区間が決まった時の感想は?
―昨年もエントリーはされていたので、今年走ることになって、まずわくわくというか。その後に緊張とか、その責任も感じましたが、最後は「楽しもう」という気持ちになりました。
山下り、ゴールまでのラスト3kmが特にきついといわれる6区。実際に走ってみて?
―ラスト3kmも、勾配は低いですが下ってはいるので、「平坦ではなくちゃんと下っている」というふうにマインドコントロールして下りました。ラスト1kmは本当に足がしびれるくらいきつかったんですけど、それでもこの1kmがこの箱根駅伝の最後だと。この箱根駅伝で走る最後の1kmだと思って楽しみながら頑張れたと思います。
来年の箱根駅伝、来シーズンに向けての個人の目標
―今回(の箱根駅伝)は自分が思ったタイムで走れなかったので、しっかり目標タイムをクリアできるように、また来年まで頑張りたいと思います。
急きょエントリー区間変更でも切り替え 7区を快走した玉目(たまめ)陸選手(2年)

今大会、2区から7区の方にエントリーされたときの心境は?
―クリスマスごろに監督から7区に行ってほしいと言われました。自分としてはどの区間とかこだわりはなく、7区をどうやって楽しんで走っていこうかな、とすぐ考えるようにしました。
区間記録2位の快走。チームに流れをもたらした走りができたのでは?
―そもそも往路からずっと実力や下馬評よりも上の順位で進んでいたので、いい流れを(自分で)作ったというよりは、チームのいい流れに乗せてもらって、一つ順位を上げられたかなと思っています。
来年の箱根駅伝、来シーズンに向けての個人の目標
―来年の箱根駅伝は、もう一度2区に挑戦できる走力をつけて、2区をしっかり戦えるという状況を作った上で、吉岡さん(今年2区を走った3年)も残るので、最終的にどの区間に行っても区間賞争い、区間賞記録に近いところで走れるような力をつけていきたいです。個人の目標としては、まず1万mでまだ27分台の記録を持っていないので、自己記録を更新して27分台を出したいです。
9区 走れなかった4年生の思いも一緒に 最後の箱根駅伝 石岡大侑(ひろゆき)選手(4年)

鶴見中継所、5位でたすきをもらってどんな気持ちで走りましたか?
ーこの駅伝ではチームとして5位以上というのを目指していたので、その順位で来たので、後は上を目指そうと、前にいる早稲田大学を抜こうという思いで最初走りました。10区にいる山本くんには、すごい自信があったので、安心というか、「後はしっかりやってくれるな」と思いながら信じてたすきを渡しました。
主将として、最後の箱根駅伝は?
ーここ最近、シード圏外の結果になってしまっていて、順大としては、あまり良くない結果だったと思うんですけど、こうやって5位以上を目指す上で、3位という結果で終われて本当に良かったなと思っています。
卒業後の進路は?
ー今井正人コーチが兼任するトヨタ自動車九州の実業団チームでまた走ります。

10区5位から3位へ押し上げる 10人でつないだたすきを大手町へ 山本悠(はるか)選手(2年)

5位から最終的に3位になりました。どんな走りができましたか?
ーみんながつないできてくれたたすきを一つでも前でゴールさせようという気持ちでスタートしました。前に見えていた早稲田大学さんを追いかけて走っていたんですけど、それを追いかけていったら中央大学さんとも差が詰まってきて、最終的には2校を抜いて、自分の役割をしっかり果たせたかなと思います。
来年の箱根駅伝、来シーズンに向けての個人の目標
ー昨年の全日本大学駅伝で3区を走ったんですけど、そこで少しスピード不足というのを実感したので、出雲駅伝や全日本大学駅伝で戦えるようなスピードをつけていきたいと思っています。来年の箱根駅伝では、今年の出走メンバーが9人残るのですが、そこで油断するというのではなく、より上を目指すという気持ちで、総合優勝を目指してやっていきたいなと思っています。
編集後記
順天堂大学は、箱根駅伝で過去11回優勝、歴代優勝校4位の伝統校です。復路での逆転がそのうち5回あったことから「復路の順大」と呼ばれていました。前回の優勝は長門監督(当時9区)、今井コーチ(当時5区)が4年生で走った第83回大会。今大会で走った選手が9人残る第103回へ期待が高まります。