館山市で営業する「まるい鮮魚店」は、その日の朝に水揚げされた新鮮な地魚や加工品を販売する老舗鮮魚卸売店です。確かな目利きと高い品質から、地域住民はもちろん飲食店のプロからも高く評価されているまるい鮮魚店の代表・鈴木大輔さんに、商品へのこだわり、地域への思いを伺いました。

公開 2026/02/10(最終更新 2026/02/02)

花

48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/

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銀座の料理人をうならせた「地域の魚屋」

まるい鮮魚店3代目・代表の鈴木大輔さん
まるい鮮魚店3代目・代表の鈴木大輔さん

「南房総の新鮮な魚が手に入る店」として、地元の人々に長く親しまれているまるい鮮魚店は、1962年に祖父・鈴木敏夫さんが設立し、父・日東士(ひとし)さん、大輔さんへと3代にわたり受け継がれてきた老舗の鮮魚卸売店です。

「実は魚屋を継ぐつもりはなかった」と言う大輔さんは学校卒業後、都内のイタリアンレストランでシェフとして腕を振るっていました。

そんな大輔さんが転機を迎えたのは25歳の時。

父・日東士さんが体調を崩したことをきっかけに、まるい鮮魚店へ戻る決断をしたのです。

当時のまるい鮮魚店は、町の魚屋として朝から晩まで働く毎日。

しかし従来のやり方だけでは売り上げを大きく伸ばすのが難しいと感じていました。 

そこで大輔さんは自ら銀座のすし店へ足を運び、自慢の魚を直接売り込むことに。

インターネットもない時代、もちろんつてや紹介もありません。

大輔さんは銀座駅の交番ですし店の場所を教えてもらい、飛び込みで営業をかけたのだとか。

突然現れた見知らぬ魚屋に、半ばあきれ顔の板長でしたが、大輔さんの魚を見るや表情は一変。

この店は東京での記念すべき“第一号の得意先”となり、この出合いをきっかけに販路が広がっていったのです。

一流料理人たちの厳しい目にも認められ、人気を集めるようになったまるい鮮魚店。

順調に売り上げを伸ばしていたさなか、日本中をコロナ禍が襲います。

外食需要と同時にまるい鮮魚店の売り上げも下落。

しかし大輔さんはこれを一時的な出来事とは捉えず、「これからは人手不足や働き方の変化を見据え、魚の扱い方そのものを変えていく必要がある」と考えます。

そこで、今まで丸ごと1匹で売っていた魚を、家庭でも飲食店でも使いやすい形に加工して販売することに。 

さらに「1匹ずつさばいていたら時間も手間もかかる。なら加工工場を造れば効率良く製造・出荷ができる」と、持ち前の実行力で加工工場を建ててしまったのです。

2022年にまるい加工センター完成
2022年にまるい加工センター完成

こうして町の魚屋さんから大改革を遂げたまるい鮮魚店。

今では通販を通し、地域のみならず全国で愛されるようになりました。

刺し身でも食べられる館山の新鮮な地魚を加工

新鮮なキンメダイを、1枚ずつ丁寧に干物に仕上げます
新鮮なキンメダイを、1枚ずつ丁寧に干物に仕上げます

大輔さんに館山で取れた魚のおいしさの秘密を尋ねると「館山の内湾は黒潮が流れ込むので栄養豊富なんです。ここで育った魚はたっぷり栄養を取ることができ、しかも海流が穏やかなのであまり動かず、脂が乗っておいしくなるんです。また、多くの魚を取り扱ってきた経験からですが、館山の漁師は魚の扱いが丁寧ですね。水揚げされてからきれいな状態で届くので、魚の品質がいいんですよ」と話してくれました。

まるい鮮魚店では、当日水揚げされた館山の魚を、現地で処理して急速冷凍しています。

また、安心安全な商品を届けるため、工場では食品衛生管理の国際基準HACCP(ハサップ)を取得。

天然の海産物で取得するのは非常に難しいとされている厳しい基準もクリアしました。

「昔は余った魚を干物にする、という考えでしたが、まるい鮮魚店では加工品のために魚を仕入れています。原材料は全て刺し身で食べられるほど新鮮なんですよ。また、昔ながらの味を誰でも再現できるように、塩分濃度や乾燥具合を何度も調整し、独自のレシピを開発しました」と大輔さん。

大輔さんがここまでの情熱を傾けるのには「館山を支えたい」という強い信念があるからだと言います。

「自然を相手にする仕事なので、魚の水揚げ量や自然環境の変化などを肌で感じてきました。同じことをしていたら、いずれ水産業に危機が訪れます。館山の産業を支える仲間と時代に合わせて変化を続け『共創共栄』の理念で、いつかは館山代表として、世界を目指していきたいですね」

外れなし!まるい鮮魚店お薦め人気商品を実食レポ

ラインアップ豊富なまるい鮮魚店の商品。

どれを選んだらいいか迷ってしまう…という方のために、今回はまるい鮮魚店の人気商品をご紹介します。

まずは厳選した「房総近海干物」は外せません。

房総近海で取れたキンメダイ・マアジ・カマス・イカ・サバを、HACCP認証の自社工場内で、清潔かつ一枚一枚手作業で製造。

脂乗り抜群のふっくらした干物は、おうちご飯はもちろん贈答用にもピッタリ!

房総の海の豊かさを満喫したいならお薦めの逸品です。

一風変わったグルメを楽しみたいなら「館山おさかなピザ」はいかがですか?

自家製トマトソースと、バジルを使用したジェノバソースの二つの味が1セットになっています。

ピザには館山近海の魚と、地元農家で取れた新鮮野菜をトッピング。

「ピザ生地の上に館山の味をチーズで閉じ込めました」と大輔さんが胸を張る自信作なのだとか。

ピザの具としては珍しい、キンメダイ・マダイ・マアジを使用している「館山おさかなピザ」、どんな味か気になりますよね?
…ということで実食してみました!

キンメダイ・ジェノバソースのピザを食べてみます
キンメダイ・ジェノバソースのピザを食べてみます

あっ! これピザに合う!

脂が乗ったプリプリのキンメダイとバジルの相性が良く、今までピザのトッピングの定番にならなかったのが不思議なくらいマッチしています。

「出来たてを気軽に食べてもらいたい」と、食べ切り1人前のちょうどいいサイズ感もナイスです。

さて館山といえばキンメダイ…という方も多いのでは?

館山のキンメダイのおいしさを存分に楽しめる「房総釜飯 地金目鯛釜めしの素」があると聞いたら、試さないわけにはいかないですよね?

だしとたっぷり5切れのキンメダイが入っています
だしとたっぷり5切れのキンメダイが入っています

こちらはまるい鮮魚店直営和食店「佐助どん」の板長が開発した炊き込みご飯の素。洗った2合分の米に、同梱(どうこん)の丁寧に取っただしを加えて炊くだけで、料亭のような上品な味わいが楽しめるのだとか。

炊いている間にも、ふんわりといい香りが広がってきました。

炊けました! キンメダイの存在感がえぐい
炊けました! キンメダイの存在感がえぐい

炊き上がったご飯を、キンメダイの身をほぐしながらかき混ぜたら、あっという間に完成。

だしのうまみと、キンメダイの脂がご飯に染み込んでる~!

ちなみに、私はせっかくのキンメダイを堪能したかったので、細かくほぐさず、さっくり割っていただきました。

手間をかけずに、主役級のご飯ができちゃった!

残ったご飯はぜいたくにおにぎりにして翌日いただきましたが、冷めてもおいしかったです。

干物もピザも炊き込みご飯の素も、全て冷凍で届くので、贈答品としても忙しい日々のお助け食材としてもピッタリ。

まるい鮮魚店の加工品を食べて、家に居ながら館山の海の恵みを満喫してみては?