
【埼玉・千葉】思いやりの三つの輪を広げよう!シトラスリボンプロジェクト
シトラスリボンプロジェクトを知っていますか?
新型コロナウイルスに感染した人たちや、私たちの暮らしを守り支えてくれる人たち(医療従事者、エッセンシャルワーカーなど)への差別や偏見、誹謗中傷をなくして、誰もが「ただいま」「おかえり」と言い合える町を作ろうと、愛媛県で生まれた活動です。
千葉県、埼玉県でもこのプロジェクトに賛同して活動を始めている団体や自治体があります。
リボンの作り方の動画も紹介します。
あなたも思いやりの輪を広げる人になりませんか。
公開 2021/01/03(最終更新 2021/01/12)

三つの輪のリボンに込められた願い
コロナ禍で生まれた差別や偏見をなくし、思いやりの輪を社会全体に広げようというのが、シトラスリボンプロジェクトです。
リボンの三つの輪は地域、家庭、職場(学校)を表し、「ただいま」「おかえり」と言い合える町を作ろうという思いを、発祥地である愛媛県特産の柑橘(かんきつ)にちなんだシトラスカラーのリボンや専用ロゴを使って発信しています。
▲シトラスリボンプロジェクトのロゴマーク
埼玉県上尾市では、それぞれ災害支援や消費者教育などの活動を行ってきた市川富代子さんと安藤由美さん他、有志の市民によって「inさいたま」を設立。賛同の輪は行政や福祉団体、地域のお店へと着実に広がっています。
▲「inさいたま」発起人の安藤さん(左)と市川さん。「リボンの結び方は、オンラインでも教えています」「一緒に優しさの輪を広げましょう」
胸元にリボンを着ける人、店頭に置いて配る人、自宅でリボンを作る人など、賛同の形は人それぞれ。上尾市内の小学校では福祉教育の一環として、児童がリボンを作りながら差別のない社会を考える機会を設けています。
▲その場で教わりながらリボン作りに挑戦
「シトラスリボンプロジェクトは、とても分かりやすくて始めやすい、垣根の低いボランティア。誰も攻撃しない優しい活動なんです」と口をそろえる市川さんと安藤さん。
「私たちの活動は『きっかけづくり』です。枝葉が伸びて、芽が出た先では『あなたの出番』。この活動が県内各地に広がっていくことを願っています」と語ります。
▲水引、江戸打ちひも、アジアンコードなど好きなもので作ってOK
優しい社会は「いつでも」必要なことだから
「例えばコロナに感染した人が自分の仲間だったなら、心配したり優しくできるでしょう。だからまず必要なのは、社会みんなでつながること」と安藤さん。
「『相手の気持ちになろうよ』と、大人もいま一度見つめ直せたら。それはコロナ禍でなくとも、いつでも大切ですよね」と市川さん。
リボンの結び目は、表が口(くち)、裏が十の形になる「叶(かのう)結び」です。
人と人をつなぎ、優しい社会をかなえるシトラスリボン。
「あなたもリボンを広める人になりませんか」
▲表が口、裏が十の形になる「叶結び」
(取材/サクラ)
千葉県船橋市では市内全小中学校にリボンを配布
千葉県では、このプロジェクトに賛同した船橋市が、市のホームページや『広報ふなばし』で情報提供しています。
2020年12月中旬からは子どもたちへの周知を図るため、市内全小・中学校の児童・生徒約5万人に、シトラスリボンの作り方が掲載されたチラシと作成用のリボンの配布を始めました。
教員から趣旨などの説明を受けた児童・生徒が、自宅で保護者らと一緒に作成し、家庭内で感染者や医療機関関係者などに対する差別や偏見に対して考えるきっかけとなることを目指しています。
他にも公共施設へのポスター・チラシの配布や、駅前の電子掲示板でのPR、成人式でのチラシ配布などの周知活動を予定しているとのこと。
船橋市は、「新型コロナウイルス感染症に対する恐怖や不安から、感染者や医療機関関係者などに対する偏見や差別、インターネット上での誹謗中傷など、さまざまな場面での心ない言動が社会的に大きな問題に。誰もが感染するリスクがあることを伝えるとともに、偏見や差別が広がらないよう正しい情報を伝えていく必要があります」と説明しています。
誰もが心から暮らしやすいと思える社会の実現を目指したいですね。
▲船橋市職員の名札にもプロジェクトのロゴと賛同する旨が記載されています
【問い合わせ】
TEL/ 047-409-1898
船橋市新型コロナウイルス感染症対策保健所本部
(取材/あっきー)
【シトラスリボンの作り方】
<その1>
(https://www.youtube.com/watch?v=nE9AlwWJZ2Q)
<その2>
1) リボン結び(ちょうちょ結び)をします
2) 少し短いリボンを用意し、一端にボンドを塗り、輪を作ります
3) 作った輪にボンドを塗り、
4) ①で作ったリボンに付けます
5) リボンの端をはさみで切って形を整えるのがおすすめです