3歳からポケットバイクに乗り始め、レーシングの楽しさに魅了された山中さんは、16歳でプロ免許に当たる国際ライセンスを取得。
18歳からスペインに拠点を移し、世界に挑み続けています。

公開 2021/06/22(最終更新 2021/06/22)

編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へ初の世界戦フル参戦の年に不測の事態
四街道市出身のバイクレーサー山中琉聖さんは、現在ロードレース世界選手権Moto3クラスに出場中です。
世界選手権とは、3〜11月のシーズン中、世界各地のサーキットで20戦をし、通算の成績で年間チャンピオンを決める世界最高峰のレース。
山中さんは昨年初めて世界選手権にフル参戦しました。
「これまでのレースとは全く違っていて…。速いのは当たり前。今までのやり方では勝てないと痛感しました」と、世界レベルのスピードを肌で感じました。
ところが、新型コロナウイルス感染症流行の影響で4〜6月はレースが休止。
再開後は全15戦を消化するために、例年よりもタイトなスケジュールで開催されました。
「本来なら、1戦したら反省点を振り返り、次回までに調整する時間があるのですが、昨年は次々にレースがあって、こなすだけで精いっぱいでした」と振り返ります。
思うような成績が残せなかった上、所属チームが解散するというピンチに見舞われます。
弱点を克服し、さらなる高みへ
しかし、ギリギリのタイミングで新チームへの移籍が決定。
今シーズンはほぼ毎戦、決勝で10位前後と一転して好調です。
「チームメイトとのコミュニケーションも円滑にできていて、すごくいい雰囲気でレースに臨めています」と笑顔。
1戦ごとに成長も感じています。
例えばブレーキング。バイクをより短い距離で止めるためのテクニックですが、今シーズンはそのスキルを磨き、順位を上げられるようになったと話します。
もちろん課題もあります。1回のレースは、フリー走行(練習)、予選、決勝と3日間にわたり開催されますが、山中さんは予選だと20位前後に終わり、決勝で10位以内に入るパターンが多いのだそう。
「予選で結果を残せば、決勝のスタートポジションが有利になる。その分表彰台に近づく」と力を込めます。

危険と隣り合わせのバイクレースは気力も体力も必要。
集中力を維持するコツを聞くと、「オフはしっかり休むこと。海を見に行ったり、動画配信サービスを楽しんだりしてます」とはにかみながら話す若者らしい一面も。
今年11月に20歳を迎える山中さん。
「夢はやはり世界チャンピオン。そのためにも目の前にある1戦1戦を大切に、最高のパフォーマンスを発揮していきたい」と意気込みます。
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