一面に広がるブルーベリー畑に、様々な品種が順に食べ頃を迎える時期が到来しました。
市原ブルーベリーの魅力を探るべく、千葉県最大級のブルーベリー農園「ふるさとファーム」(市原市金剛地)に話を伺いました。

公開 2021/06/24(最終更新 2021/06/29)

寒暖の差が育む甘い果実
ブルーベリーの収穫時期は一般的に6〜8月。
時期により実を付ける品種が変わり、果実の大きさも味わいも異なります。
最盛期には、毎日鈴なりに実が色づき、スタッフたちは朝から晩まで収穫に大忙しです。

ここ市原市金剛地は標高100メートルほど。
昼と夜の寒暖差が甘い果実を育みます。
この農園は、180アールの広大な土地に3000本以上、10品種の果樹が茂り、15年ほど前からあったといいます。
代表の大矢仁さんは、前の経営者から事業継承後、整地を行い、昨年4月からふるさとファームとしてオープン。
過疎化が進む地域ということもあり、「この農園を受け継ぐことで地域活性化につながる活動ができれば」と大矢さんは話します。
市内関連企業と提携、地域活性化へ
収穫・加工・販売を一貫して行う「6次化産業」として、市内にある関連企業・企業組合情熱市原ワンハート(以下ワンハート)と提携。
ワンハートではすでに、市原特産の梨を活用した梨ゼリーや濃縮ジュースなどを開発・販売しています。
昨年のブルーベリーの収穫量は10トンほど。
そのうち3割が生食では出荷できないB級品となりました。
たとえ傷が付き、穴が開いたとしても、愛情たっぷりに育てた味は変わらないことから、ワンハートを通して、加工品として生かしていくことを思案中です。
これから食べ頃の品種
全体がきれいに黒くなっているものが完熟。
表面を覆う白い粉のようなものは「ブルーム」といい、新鮮な証拠です。

張りのある薄い皮の中からは、甘酸っぱくて爽やかな果汁があふれ出します。
6月〜7月は早生の「ハイブッシュ系」、7月〜9月は晩生の「ラビットアイ系」がそれぞれ食べ頃とのこと。

時期に合わせての食べ比べもいいです。
全ての収穫を終えた後、「お礼肥」という果樹へのいたわりと栄養補給を施し、来年に向けて樹木を休ませます。
「市原市は千葉県の真ん中。観光はもちろん、働く人が楽しく収益が上がるようにしたい」と大矢さん。
愛情たっぷりに育った市原ブルーベリーを味わってみては。(取材・執筆/みんみん)
▼ブルーベリー狩り体験の動画はYouTubeチャンネル「ちいき新聞TV」で!