インターネットの環境があれば気軽に楽しめるというオンラインツアー。
実際どのような感じで行われるのかを知りたくて、JTB「おうちでヨーロッパ旅」のスペインツアー(2021年8月11日20時開始、1端末1,339円)に参加してみました。
公開 2021/09/22(最終更新 2021/09/24)

編集部 R
「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。
記事一覧へパソコンやスマホがあれば簡単にツアー参加
8月の夜。
パソコンを開いて、あらかじめ旅行会社から送られてきていたURLをクリックすると
Zoomが開いて、ツアーの待機画面に移動しました。
ほどなく、現地の日本人スタッフが登場。
今日のツアーについての説明がありました。
スペインを代表する都市、バルセロナにある「スペイン村」をめぐる約1時間のツアーです。
【memo】スペイン村
バルセロナ市内、モンジュイックの丘にあるテーマパーク。1929年のバルセロナ万博開催時に造られた。
東京ドームとほぼ同じ面積の敷地内にスペイン国内の代表的建造物が原寸で再現されており、さまざまな地域をぐるっと一巡りできる。
レストランや土産物店、ワークショップが体験できる工房などもあり、いろいろな面からスペインを楽しめる。

参加者はチャット機能を使って、リアルタイムでメッセージを送ることができます。
「今日はよろしくお願いします」「楽しみです~」などのあいさつが飛び交い、和やかムード。
中には何度も参加している常連さんらしき方のコメントも。
そうこうするうちに、お待ちかね、現地ガイドの登場です!

カルロス・パスクワさん。
ガイド歴約20年のスペイン政府公認ガイドです。
日本のバラエティー番組にも出演する日本通で、もちろん日本語はペラペラ。
(「日本のタレントの〇〇さんに似てるわね~」といったチャットも…)
リアル旅でもそうですが、オンラインでもガイドの力量が旅の楽しさを左右します。
カルロスさんのガイディングには定評があり、リピーターも多いとのこと。
楽しみです。
まるで世界ふ〇ぎ発見? 旅をしながらクイズも楽しむ
いよいよスペイン村の中を巡ります。
「スペイン村は、日本でいえば…『明治村』のような感じですかね~」
(「明治村を知ってるんだ…すごい」。チャットがざわつきます・笑)
屋外にある中庭には、たくさんのテーブル席があります。
「スペインではレストランの中より、外の席の方が人気ですね」
時間をかけてゆっくり食事を楽しむ国民性などの話もしながら、歩いていきます。
と、ここで突然カルロスさんからクイズ!
「スペインの国土面積は日本の何倍でしょう?」
参加者はパソコン画面で、三択の中から正解と思う番号をクリック。
画面を眺めているだけだとテレビの旅番組と変わりませんが、現地とやりとりすることで参加気分を盛り上げ、飽きさせないよう工夫がされています。
(ちなみに正解は1.3倍でした)
さらに歩みを進めるカルロスさん。
サンティアゴ・デ・コンポステーラにやってきました。

【memo】サンティアゴ・デ・コンポステーラ
サンティアゴ(聖ヤコブ)の墓があるスペイン北西部の町。
エルサレム、ローマと並ぶキリスト教三大聖地の一つで巡礼路の終点となっている。
「四国のお遍路さんに似ています」と再び日本的な例えで説明するカルロスさん。
分かりやすい(笑)
そしてここで、またクイズです。
「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼者が、巡礼者の証として身に着けていたものは?」
①オリーブの葉 ②ホタテ ③ブタ
②かな…?
1つ選んでクリック。
「正解はこれです」
ホタテ…当たった!

映像も交えて情報を補う工夫も
さて、ここで話題はスペインのお祭りに。

「スペインの三大祭りをご存じですか?」と参加者に問いかけるカルロスさん。
「セビリアの春祭り、バレンシアの火祭り。あと一つは何でしょう?」
またしてもクイズ!
今度は三択問題ではなく、チャットでめいめい自由に回答します。
正解はパンプローナの牛追い祭り。
パンプローナはスペイン北部にあるナヴァラ州の州都で、毎年7月に有名な牛追い祭りが行われます。
「映像で見てみましょう」
画面が切り替わり、実際の祭りの様子が動画で紹介されました。
このように随時映像を挟んで情報を補足できるのも、オンラインツアーならではです。
話題はトマトを投げ合う「トマティーナ」のお祭りに。
8月にバレンシア州で行われるトマティーナ。
住民同士のちょっとしたけんかから始まったという起源も意外でしたが、1940年代に始まったというので「伝統的なお祭りといっても、そんなに昔ではないんだな」と驚きました。
(私が昭和生まれゆえの感想かもしれませんが…)

1時間でスペインのあちこちへ
1時間のツアー。
カルロスさんはテンポよく街を巡っていきます。
クラフトショップやお土産屋さんなどを紹介したカルロスさん。
いったん建物の外に出ました。
スペイン村のあるモンジュイックの丘からはバルセロナ市内が見渡せます。
残念ながらお天気は若干曇り空でしたが、バルセロナのランドマーク、サグラダファミリアも見えました。

今回は足を延ばす時間がないため、あらかじめ用意した映像で、中の様子を見せてくれました。

楽しんだもん勝ち!ガイドにいろいろ聞いてみよう
さて、旅に欠かせないのがグルメです。
スペインの定番おやつといえばチュロス!
カルロスさんの食レポです。

ここでツアーに参加していた編集部Hから「余ったチョコレートはどうするのですか?」という質問が。
カルロスさんいわく、「残しても問題ないんです」とのこと。
画面を通して少しでも疑問に思ったことはすぐにでもチャットしてみるのが、オンラインツアーを楽しむコツの一つかもしれません。
さてツアーも終盤。
初めは緊張していた参加者も雰囲気に慣れ、どんどんチャットで質問を寄せます。

「その人形の大きさはどのぐらい?」
カルロスさんとの比較でだいたいのサイズ感を確かめようとします。
「カルロスさんの身長は?」
「それはスペイン人の中では平均ぐらいですか?」

質問はスペインの流行、治安、物価などさまざまなジャンルに及びます。
そろそろツアーも終わり。
冒頭に登場した現地スタッフが再び現れ、ツアー中に拾い切れなかった質問をまとめてカルロスさんに伝えていきます。

あっという間の1時間。
スペインのエッセンスを凝縮した内容の濃いツアーでした。
コロナ禍が明けたら実際に現地に行ってみたくなりました。
気軽にリーズナブルに楽しめるオンラインツアー。
いつか実現させるリアル旅のための予習旅にも最適です。
いろいろな楽しみ方を工夫してみてはいかがですか。
https://www.jtb.co.jp/theme/onlinetour/