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【進化する乳がん検診】無痛MRI乳がん検診を知っていますか

10月は乳がんについての正しい知識を広め、乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝える「ピンクリボン月間」。

新しい乳がん検診の方法、「無痛MRI乳がん検診」について取材しました。

●お話を伺ったのは…

高原太郎医師

高原 太郎医師
東海大学工学部 医用生体工学科教授・日本医学放射線学会認定 放射線科専門医

乳がん検診の重要性と課題

日本人女性が生涯で乳がんに罹患する確率は9人に一人(※)。

30代から急増し、40代から60代にピークがあります。

働き盛りでかかりやすいのが特徴ですが、早期発見できれば治療後1カ月ほどで職場復帰できる場合がほとんど。だからこそ、乳がん検診が重要です。

しかし、乳房を検査機器で挟み、エックス線で撮影するマンモグラフィ検診(以下マンモ)は、日本人に多い「高濃度乳房(乳腺の割合が高い状態)」では、乳がんが見つかりにくいという報告があります。

また、人により痛みを感じることが、乳がん検診受診率が伸び悩む要因の一つになっている可能性があります。

※国立がん研究センターがん情報サービス「最新がん統計」

痛くない・見られない・触られない

無痛MRI乳がん検診を受ける女性

無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)とは、全身のがんを映し出せる「ドゥイブス法」の技術を乳房検査に適した形にしたもの。

胸の部分がくり抜かれたベッドにうつ伏せになって行います。

乳房を圧迫せず、検査着も着たまま検査が可能です。

造影剤は使わないので、注射もしません。また、放射線被ばくはゼロです。

乳腺濃度の影響がほとんどなく、高濃度乳房でも問題ありません。

遺伝的に乳がん発症リスクの高い人のうち、特にマンモが適さない若い世代に有用です。

無痛MRI乳がん検診を受ける女性と技師
検査着を着たまま受診できる

マンモの痛みの感じ方は人それぞれ。無痛MRI乳がん検診は、マンモの代替としてではなく、痛みなどを理由に検診を受けていない人にも受診機会を提供できるものです。

検診費用は2万円前後ですが、詳細なレポートによって今後どのような方法・頻度で検診を受けるべきかも分かります。

特に家族に乳がん・卵巣がん罹患者がいる人などは、選択肢の一つとして考えてみてください。

▼無痛MRI乳がん検診が実施できる全国の医療機関についてはコチラから

無痛MRI乳がん検診 ドゥイブス・サーチ https://www.dwibs-search.com/

実際に体験してみました

千葉県内で無痛MRI乳がん検診が受けられる東邦鎌谷病院外観
東邦鎌谷病院

今回、筆者が千葉県鎌ケ谷市にある東邦鎌谷病院で、実際に無痛MRI乳がん検診を体験させていただきました。

マンモと超音波(エコー)検査は経験がありますが、無痛MRI乳がん検診はもちろん初めて。どのような検査なのでしょうか。

それでは、実際の検査の流れをレポートしていきます。

①問診票を記入

東邦鎌谷病院の場合は、忙しい女性が短時間で検査を終えられるようにと、問診票は基本的に事前に郵送してくれるため、予め記入して持参できます。

無痛MRI乳がん検診の問診票
自覚症状がある場合は詳細に伝えます

②検査着に着替え

更衣室で検査着に着替えます。造影剤は使用しないので、着替えたらすぐに検査が始まります。

無痛MRI乳がん検診の検査着を渡す技師と受診する女性

③MRI室に移動し、寝台に横になる

乳房の部分に穴が開いている寝台に、検査着は着たままで胸の位置を合わせ、うつ伏せになります。

無痛MRI乳がん検診の装置と寝台にうつ伏せになる女性
東邦鎌谷病院では女性の検査技師が対応してくれます

④MRI検査

寝台ごとトンネル状の装置の中に入っていき、約15分間うつ伏せのまま待ちます。

MRI検査とは、強力な磁石と電波を使って磁場を発生させ、体の内部の断面をさまざまな方向から画像にするものです。

磁場を発生させる際に装置から大きな音がするため、検査中は耳栓やヘッドセットをします。

東邦鎌谷病院ではヘッドフォンから優雅なクラシック音楽が流れ、途中で「あと〇分です」といったアナウンスもあったので安心感がありました。

初めは機械音に少し驚きましたが、慣れてくるとウトウト…。

⑤検査終了

検査後は服を着替えて終了です。

⑥検診結果は後日郵送で

画像診断の専門医が読影し、結果は10日ほどで郵送されます。

無痛MRI乳がん検診の検診結果レポートには、
・総合判定     ・総合判定の考察
・MRI検査所見   ・MRI検査判定
・MRI検査診断   ・MRI検査画像
といった詳細な情報が丁寧に記載されています。

検査結果に異常があった場合、速やかに専門の医療機関への紹介状を手配してくれます。

以上が無痛MRI乳がん検診の流れです。

 

検査所要時間はトータルで40分程度。

子育てや仕事などで忙しい女性にとっては、拘束時間が短いことで受診のハードルが下がるのではないでしょうか。

もちろん痛みも、身体的・精神的負担も一切ありません。

これまで、乳がん検診に対して「痛い」とか「恥ずかしい」なんて声を上げることは、わがままのような気がしていました。

ですが、無痛MRI乳がん検診という新しい選択肢は、「我慢しなくていいんだよ」と言ってくれているように感じます。

今回、詳細な検診結果レポートによって、職域検診で毎年受けている超音波(エコー)検査結果に記載されていた所見は特に心配いらないこと、自分がデンスブレスト(高濃度乳房)であることが分かりました。

自分の乳房の状態を知ることは、乳がん対策のために世界的に提唱されている「ブレスト・アウェアネス(乳房を意識して生活する習慣)」の基本です。

自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、乳がん検診に関する理解を深めて適切に受診しましょう。

なお、無痛MRI乳がん検診には検査に適した時期があります。

生理前に乳房が張るような時期は乳腺の水分が多くなり、がんの検出能が落ちるため、生理の開始日と翌日は避けた方が良いそうです。

生理開始日から3〜21日の間を推奨しており、最適は5〜14日とのことですので、生理周期を確認してご予約を。

 

取材協力:東邦鎌谷病院
住所/千葉県鎌ケ谷市粟野594
電話番号/047-445-6411(代表)
MRI室直通/047-445-6412(内線101)
受付/9:00~17:00(木曜日以外の平日・土曜日)
8:30~12:30(日曜日)

この記事を書いた人

編集部 広田 みずほ

編集者。埼玉県春日部市出身→千葉県八千代市在住。地域新聞社で広告の仕事をして14年。地域の魅力、お店の魅力を伝えます。好きなものは東南アジアとハイボール。勝田台駅周辺の酒場放浪記を書きたい。★Twitter★@tahirom2 ★note★nue34

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