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「私にもできることは何か」を問いかける、環境・社会課題に特化した「MUJI新宿」オープン!

「良品計画」という会社としてもサステナブルな取り組みは以前からしていますが、昨年9月10日に、環境・社会課題に特化した店舗「MUJI 新宿」がオープンしました。メディアなどでも話題となっているこの店舗で、お話を伺いました!

MUJI 新宿っていったい?

「MUJI 新宿」とは……

伊勢丹新宿店のほど近くにある「MUJI 新宿」。ちなみに伊勢丹新宿店の隣には「無印良品 新宿」があるので、お間違いなく。

住所/東京都新宿区新宿3-15-15 新宿ピカデリーB1~2F 営業時間/11:00~21:00 定休日/不定 

電話/03-5367-2710 

お話を伺ったのは店長の永戸順也さんです。

まず店舗に入ると

「ReMUJI」売り場が出迎えてくれます。この「ReMUJI」の取り組み自体は2015年から始まっていたそうですが、ここが無印良品最大の売り場。お客様から回収された、不要な無印良品の洋服を藍色や墨黒(スミクロ)に染め直し、販売されています。

藍色とひとことで言ってもその色や風合いはさまざまで、グラデ―ションを見ているだけでも楽しい気持ちになります。

お客様から回収する洋服なので、「今の無印良品」ではお目にかからないようなデザインの洋服に出会えるのも楽しい。

そしてこれがスミクロ。ステッチの糸はポリエステルなので染まらずに白のままですが、逆にそれがいい味わいになっています。

しかし、「染める」となると、どうしても綿や麻しか染められず、それ以外のものは服の原料などに変えていたそうですが、この店舗ではそれらを「洗いなおした服」「つながる服」として販売することにしたそうです。


「洗いなおした服」の一部。洗いなおした服は990円~

「つながる服」。一部にほつれや破れなどがある場合でもそこをほかの洋服とつなぎあわせ、パッチワークのように作った洋服。2週間で200着しか生産できず、店頭に出すとすぐに売れてしまうほど人気なのだとか。

「何百枚、何千枚と大量生産されたものを選ぶより、1点しかないものを選ぶ楽しみがあります」と永戸店長。こちらは1枚3990円、ひとり限定1枚です。

また同じフロアには、回収・リサイクルカウンターを用意しています。「どんなものも捨てないように」を目標に、食料品、本、歯ブラシや保冷剤に至るまで回収しています。

先月は食料品が90kgも回収されたという回収箱。回収されたら、NPO団体を通じて食べることに困っている人たちに、フードドライブとして寄付をしているそうです。

「中には、レトルトの離乳食が食べきる前にその時期を過ぎてしまったと、離乳食を持ってくる人もいます」と永戸店長。家で食べられずに腐ってしまうより、必要としている人の手に渡るほうがずっといいですよね。

もらって帰ってきても捨てるか溜まっていく一方になる保冷剤も、ここでは回収され、きれいにして再利用されているそうです。

 

食や雑貨類もサステナブルに

地下にはカフェ「Café&Meal MUJI 新宿」があります。

ここでももちろん「食」とサステナビリティをつなげて考えており、フードロスをなくすために、生ごみはすべてコンポストに入れ、できた堆肥は農家に寄附をしています。

ほか、スーパーなどでなかなか買い取ってもらえず廃棄されてしまっていた野生のシカやイノシシを使ったジビエの料理や、フカヒレをとったあとのサメの肉をフライにした料理など、各地の生産者と連携して、「廃棄される」ことが極力ないような料理を提供しています。

また、ほかにもフロア内で目を引くのは「もったいない市」。

これまで、発送をしたけれど返品された大型家具や、サイズが合わないと返品された洋服、また、ほつれや汚れなどがあるものなど、再販ができなかったといいます。しかし「ゴミにしたくない」思いで、一部の店で期間限定で「もったいない市」のイベントが開催されていたそうですが、ここでは初の常設となりました。

「箱が破損している」などの商品もあり、中身は新品のものが、20~50%ほどの価格で販売されています。まさしく「それで廃棄されるのはもったいない」ものが集まり、選ぶ人によっては宝の山になっています。


新品同様の洋服もずらり

人気の白磁の食器は、焼くうえで生まれる小さな黒点があると販売できないそうで、こちらに並んでいます。波佐見焼の食器なので、質にはまったく問題なく、求める人が多いそうです。

また、最近スタートさせて人気なのが「家具修理サービス」と「陶磁器修理サービス」。家具修理サービスは、過去の無印良品の家具であれば修理をしてもらえるというもの。

陶磁器修理サービスは、いわゆる「金継ぎ」をしてもらえるものです。こちらは無印良品のものに限らず、手持ちの食器や花器が欠けたり割れたりしたときに依頼ができます。自分の手で持ち込めるのも、安心ポイントです。割れ方などによって料金は変わってくるので、お願いしたい品物はまずメールでご相談すれば、概算の見積もりも可能。

「お気に入りだったのに割れてしまった」そんな食器や花器が、金継ぎによって蘇りまた新たな魅力を食卓に与えてくれます。

細かなことは、お問い合わせくださいね。

商品を陳列している什器も、廃棄された家具などを使って改めて生まれ変わらせたものという、徹底的なこだわりがあります。

芸術を愛でる豊かさも忘れずに

そして2階に上がると、雰囲気が変わります。


ここは無印良品の中、インテリアブランドIDÉEの国内最大級の売場。これまでのフロアで「MUJI 新宿」が提唱してきた「環境や社会について考えるきっかけとなる」の延長線上にある「アートやデザインを通じた豊かな暮らしの提案」のフロアになります。

永戸店長は、「コロナ禍もあり、時代が厳しくなっていることは新宿の町にいて特に感じます。でもそんなときだからこそ、精神的な豊かさを想起させるものをメッセージとしてここには置いています」

「ここに置いてあるソファにもぜひ座ってみてください。座ったら、違う景色が見えることでしょう。生活の中に“彩り”があることはすごくいいことだ、と実感できると思います」

店の中には世界中から集められた素敵なものが並びます。ひとつでも自分がときめくものを見つけ、それを身近に置いておくことの大切さについて永戸店長は話します。


大量に生産された素材や、ものを作っていく中で発生するハギレなどを使って新たなものによみがえらせる「POOL」の洋服も並んでいます。

監修はminä perhonenのデザイナー、皆川明さん。カーテンやシーツのハギレなどが使われ、鮮やかで素敵な服に生まれ変わっています。

ほか、この店では、「どんな人が来ても買いやすく、感じがいい」ように、海外の人には通訳機を用意したり、手話ができるスタッフがいたり、エレベーターでの車いすアテンドサービスもあります。

「今後も、買い物だけではなく、メッセージを発信するお店にしたい」と永戸店長は話します。

永戸店長自身も、「ご飯は残さない、洋服や家具など飽きたら染めたり、穴が開いたら縫うなどして使い続けることにしています」と、自分ができることを自分にできる範囲で続けていくことの大切さを教えてくれました。

この記事を書いた人

編集部 橋本いくら

編集部所属 編集/記者。愛媛県出身。千葉の食べ物で一番好きなのはさんが焼き。完全に文化系のサブカル脳で生きてきましたが『リングフィットアドベンチャー』によって最近は筋トレに少しだけハマり中。でもツイッターが一番性に合います。★Twitter★@chiiki_ikura

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