四街道の名前の由来となった四街道交差点(四街道市四街道1-13-8)のエノキが順調に育っています。
実はこのエノキは2代目。
初代は江戸時代から存在を知られ、多くの人に親しまれてきましたが、強風で傷み、伐採されました。
その後継として植樹されたエノキは、現在すくすくと成長しています。

公開 2021/12/13(最終更新 2023/02/03)

ソバ
大手新聞社の記者を続け、定年延長も終わったので、地域の話題を取材したいと、地域新聞様にお世話になっています。明るく、楽しく、為になる話題を少しでも分りやすく紹介したいとネタ探しの日々です。子どもの頃から麺類が好きなのでペンネームにしました。
記事一覧へ佐倉藩主も休憩 四街道高校の校章
交差点は成田、東金、千葉、船橋の4方面を結ぶ交通の要衝にあります。
その交差点にあったエノキの大木。
江戸時代には参勤交代で江戸に向かう佐倉藩主が休憩に使った場所としても伝えられています。
エノキの横には明治時代に設置された道標石塔があります。
高さ117センチで、4面にそれぞれの方面の地名が記されています。
近隣の人々から「四つ角」として親しまれ、その後の地名である大字四街道が生まれました。
また、市内にある県立四街道高校の校章のデザインはエノキの葉がモチーフ。
同校のホームページには概略でこう記述されています。
「エノキは樹木の中で最も長寿で逞しく成長します。(中略)四街道高等学校が健やかに発展し、永遠にのびのびとした緑の学園であり続けることへの祈念と、学業の実りへの期待が込められています」。

初代は空洞化で伐採 2代目が新たな目印
このように長い間、四街道の歴史を見つめてきた先代エノキ。
高さは約15メートル、幹回りは約3.2メートルもありましたが、次第に幹が空洞化し、強風で傷み、倒れる恐れがあったため、2013年5月に惜しまれつつ切り倒されました。
樹齢は380年と推定されているといいます。

エノキや道標石塔はガソリンスタンドの敷地内にあります。
経営者の福島勉さんは、初代を切り倒した後、自宅の庭に生えていたエノキを2代目として植樹しました。
当時は高さ約1.5メートルほどで、幹も細かったとのこと。
「特に手入れもしていませんが、順調に育っています」。
現在、8メートルほどの高さで、幹回り約90センチに成長し、枝も広がっています。
車で通行しても、すぐに気付けるほどで、2代目の評判は良いようです。
福島さんは「2年ほど前から近所の方に、大きくなったね、と言われます。四つ角の目印になってきましたね」と目を細めます。